2023年度のCCBTアーティスト・フェローである、SnoezeLab.(スヌーズレン・ラボ)による展示企画「みて・さわって・きいて—感じてあそぶスヌーズレン・ラボ」を開催します。会期中は、ワークショップやトークイベントも実施します。
こどもの心に戻って、インクルーシブな環境を感じる体験を。
年齢や障害の有無、国籍に関わらず、さまざまな体験が楽しめるラボがオープン!
1970年代のオランダで重度知的障害者の余暇活動として始まり、日本でも福祉施設を中心に普及してきた「スヌーズレン」。光・音・匂い・振動・触覚の素材などを用いて、視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚の五感に、前庭覚・固有受容覚を加えた7つの感覚を刺激する独創的な空間のなかで、当事者・介助者・空間の3要素が相互に絡み合う環境をつくります。そんなスヌーズレンをベースとする展示企画「みて・さわって・きいて—感じてあそぶスヌーズレン・ラボ 」を開催します。
想いを言葉で伝えられない人たちがいます。幼いこどもたち、知的障害のある人々、認知症の高齢者。もしかしたらあなたの隣にいる人かもしれません。今回オープンする3つのラボでは、五感に前庭感覚、固有受容感覚を加えた7つの感覚にアプローチすることで、言葉に頼らない”感じるコミュニケーション”を創出し、感情を豊かに表現し、互いに理解し合うインクルーシブな環境を創出します。
開催情報
みて・さわって・きいて—感じてあそぶスヌーズレン・ラボ
会期:3月5日(火)〜3月10日(日) 13:00~19:00
※ファミリータイム 11:00〜13:00 (赤ちゃんや小さなお子さま、重症心身障害のお子さまが安心して遊べる環境として一部スペースを開放します)
会場:シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
料金:入場無料
見どころ
▶︎7つの感覚を楽しめる3つのラボが登場!
センサリーラボ
SnoezeLab.による日本のセンサリールームを体験できるラボ。
ハイハイ前の赤ちゃんや重度障害のあるこどもも楽しめるブランコ、幻想的で優しい光や色、音などで構成されたコーナーなど、たくさんの企業のプロダクトが大集合。
イマーシブラボ
身体や感覚器をいっぱいに使い、没頭して楽しめるラボ。
身体機能に関わらずみんなが楽しめることを目指す体験型コンテンツ、没入型インタラクティブ・プロジェクション「ミラージュ」、複数の香りを楽しむ「くんくんソムリエ」などが登場。
アレコレアジワウラボ
味覚だけでなく、展示を見たり、ひと息入れて考えたり。この場の体験についてじっくり味わうためのラボ。
美味しいコーヒーや紅茶、みんなで一緒に美味しく食べられる「インクルーシブスイーツ」を提供するカフェも登場。障害やさまざまな特性のある若者たちが給仕を担当します。
▶︎ファミリータイムとカフェタイムを実施!
11:00〜13:00 ファミリータイム
開館前に一部スペースを、赤ちゃんや小さなお子さま、重症心身障害のお子さまが安心して遊べる環境としてオープン。
ご家族との午前中のお楽しみに、子どもたちとの交流に、自由にゆっくりとお楽しみください。
13:00〜16:00 カフェタイム
いつもは飲食禁止の空間に、カフェが開店!摂食嚥下障がいの有無に関わらず、同じものを一緒に食べることができる「インクルーシブスイーツ」を飲み物と一緒に提供します。
障害や特性のある若者たちと交流しながら、同じ空間で同じものを一緒に「いただきます!」
▶︎多様なひとが運営チームに参画!
SnoezeLab.が目指す「インクルーシブな環境」を支えるため、障害のあるひとのみならず、そのご家族も運営チームに参画!物的環境のみならず運営全体を通じたインクルーシブな環境づくりを提案しています。会場には、分身ロボット「OriHime」も駐在。遠隔地から運営に参加します。
なお、運営チームのチームビルディングに向けて、2023年12月15日にCCBTでワークショップを実施しました。そのレポートが、SnoezeLab.公式Facebookで公開中!
関連イベント
【終了しました。ご参加ありがとうございました!】
ワークショップ「香りで探す“私”の感情」
映像、音楽、香り、参加者同士の語り合いを通じて自分自身の感情と向き合い、お気に入りの香りを探すワークショップ。
日時:3月6日(水)、3月7日(木) 各日11:00〜12:15
会場:シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
協力:梶川美久里(株式会社ポーラ)
対象者:
6日の回:乳幼児を育てている方
7日の回:障害のあるお子さんを育てている方
【お願い】CCBTでは、託児サービスのご提供は行っておりませんが、ぜひワークショップの間はファミリータイムをご活用いただけますと幸いです。ご理解とご協力をお願いいたします。
定員:各日9名(事前申込、先着順)※定員に達し次第、受付終了
参加費:無料
申込方法:下記応募フォームより申し込みください。(別ページに移動します)
トークイベント「もっとインクルーシブに遊び・育ち・はたらく」
インクルーシブな環境の大切さは社会的に浸透してきましたが、その実現には、暮らしを支える多面的なアプローチが必要です。
本トークイベントでは、各方面で活躍されているゲストを交え、SnoezeLab.とともに、インクルーシブな子育て環境の実現に向けて語り合います。
日時:3月8日(金)19:00〜21:00
会場:シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
配信:なし ※後日、CCBT Youtubeチャンネルにてアーカイブ予定です。
参加費:無料
定員:40名(申込不要、先着順)
登壇ゲスト:
秋山政明(一般社団法人Burano理事)
永峰玲子(一般社団法人mogmog engine)
大槻昌美(非営利型株式会社Polaris代表取締役)
クロージングトーク「テクノロジーとウェルビーイングがつながり、ひらく、未来にむけて」
スヌーズレンは、ヨーロッパにおいてウェルビーイングと結びつきながら、テクノロジーを活用した環境づくりが進められています。一方で、日本では福祉施設を中心に広がりを見せており、様々なテクノロジーの活用が今後スヌーズレンを発展させていくでしょう。テクノロジーとウェルビーイングが結びつくとき、どのような未来が描けるのでしょうか?
企画展示の最後を飾るトークイベントでは、今回SnoezeLabが提案するインクルーシブな環境を出発点として、テクノロジーとウェルビーイングが共に切り開く未来について、来場者と共に考えます。
日時:3月10日(日)16:00〜17:30 *終了後、会場ツアーを予定(30分程度)
会場:シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
配信:なし ※後日、CCBT Youtubeチャンネルにてアーカイブ予定です。
参加費:無料
定員:40名(申込不要、先着順)
登壇ゲスト:
伊藤雄一(青山学院大学理工学部教授)
久世祥三(アーティスト、エンジニア/2023年CCBTアーティスト・インキュベーション・プログラム メンター)
【CCBTアクセスおよび館内バリアフリーについて】
CCBTでは、車いす等利用者向け推奨ルートを紹介しています。
ベビーカーや車椅子等をご利用されている方は、下記「写真つきルート案内」をご参照ください。
(別ブラウザで表示されます)
館内ルート
渋谷東武ホテル宇多川町交差点の入口より入場し、フロント奥のエレベーターを利用してB2Fまでお越しください。
多機能トイレおよびユニバーサルシート
ホテル内2Fにだれでも利用できる多機能トイレがございます。
なお、多機能トイレ内に多目的シート(ユニバーサルシート)は設置されていないため、その代替として、会期中、折りたたみベッドをご用意しております。ご利用に関しては、受付スタッフまでお問い合わせください。
制作クレジット
総合ディレクション:橋本敦子
運営ディレクション:市川望美(合同会社メーヴェ)
プログラム・マネージメント:鹿島萌子(CCBT)
テクニカル・ディレクション:田部井勝彦(CCBT)
テクニカル・アシスタント・ディレクション:中路景暁(arsaffix Inc.)、Gakki(Gakki Lab.)
エンジニアリング:ナイジェル・バーネット、橋本拓也(Relax’Creation project ,Inc.)
エンジニアリングサポート:マティアス・アンダース
映像デザイン:橋本敦子
音楽:Relax’Creation project株式会社(橋本拓也、田尻有太)
デザイン・制作協力:右脳事件株式会社(影山二郎、宮原健太、伊藤祐樹、厚味潤弥、横井玲央那、我那覇瑞生、山下風雅)、奥本智絵(Relax’Creation project株式会社)
サインプランナー:伊藤祐樹(右脳事件株式会社)
編集ディレクター:厚味潤弥(右脳事件株式会社)
イラストレーション:樋笠彰子
アニメーション制作(ミラージュ):gener8(ルーシー・サウスウェル 、レベッカ・ホドソン)
施工:下山彩、石田晃、緒方圭太(スーパー・ファクトリー株式会社)
翻訳:ウィリアム・アンドリューズ、橋本敦子、ジョナサン・マクドナルド
スチル撮影:加藤龍蔵(エーテルワークス)
記録動画:右脳事件(影山二郎、宮原健太、厚味潤弥)
記録撮影:播本和宜、乙戸将司(CCBT)
広報:四元朝子
運営パートナー: 非営利型株式会社Polaris
協働パートナー:一般社団法人ギフテッド、NPO法人ピープルデザイン研究所、一般社団法人Burano
協力:一般社団法人コ・イノベーション研究所、一般社団法人mogmog engine、 遊びリパークリノアたまプラ、ミシンカフェ&ラウンジnico、Aroma Acu-Fountain
協賛:株式会社セントラルヒルズ、日都産業株式会社xNPOポップンクラブ、株式会社乃村工藝社、 大阪ヒートクール株式会社、パナソニック株式会社エレクトリックワークス社、 株式会社ピーエーエス、株式会社ポーラ、WizeFloor JPプロジェクト
アーティスト・プロフィール
SnoezeLab.(スヌーズレン・ラボ)
共創プラットフォーム
スヌーズレン・センサリールームの環境づくり&乳幼児や特別支援が必要な子どもたちのデジタルコンテンツの企画開発を専門とする橋本敦子と、母親を中心としたサスティナブルなチーム作りを手がけてきた市川望美が参画。共に内閣府主催のソーシャルビジネスプランコンペ入賞し、それぞれの活動を行なってきたが、CCBTアーティスト・フェロー採択をきっかけに新プロジェクトが始動。 障害のある人や障害のある子こどもの母親が運営チームに参画、物的環境のみならず運営全体を通じたインクルーシブな環境づくりを開発している。
CCBT「アート・インキュベーション・プログラム」とは
CCBTのコアプログラムのひとつである「アート・インキュベーション」は、クリエイターに新たな創作活動の機会を提供し、そのプロセスを市民(シビック)に開放することで、都市をより良く変える表現・探求・アクションの創造を目指すプログラムです。公募・選考によって選ばれる5組のクリエイターは、「CCBTアーティスト・フェロー」として、企画の具体化と発表、創作過程の公開やワークショップ、トークイベント等を実施し、CCBTのパートナーとして活動します。
詳細ページ:CCBT「アート・インキュベーション・プログラム」
SnoezeLab.
IISE「Immersive Inclusive Sensory Environment」