震災復興や都市開発など、土木や建築をストリートの視点で切り取る作品シリーズ「rode work」の新作を発表します。「都市の地下空間」をテーマとして撮影が行われた本作は、地盤沈下と地下水位の状況を観測する施設「目黒観測井」横の空地(東京都目黒区)において展示を行います。東京の地下をめぐる様々な物語、地質学や防災、テクノロジーや都市論、都市伝説やフィクションまで、様々な視点が交差するプロジェクトをぜひお楽しみください。
CCBTアーティスト・フェローSIDE COREによる屋外展示「rode work ver. under city」を開催します。
SIDE COREにより2017年から発表されてきた「rode work」は、震災復興や都市開発など、土木や建築をストリートの視点で切り取る作品シリーズです。復興工事の渦中である被災地からオリンピックをきっかけにした再開発など、変化し続ける環境をスケートボードを通じて写し出し、人と都市環境の関わり方を再発見することを目的としています。
新作のテーマは「都市の地下空間」です。今回SIDE COREはアート・インキュベーション・プログラムにおいて、普段人が立ち入ることが少ない巨大な地下調整池、使われていない浄水施設、地下鉄の廃駅などで撮影を行いました。近年、テクノロジーの発展によってあらゆる都市環境がデータ化され可視化されていますが、地下空間の多くはいまだに謎に包まれています。本作は、都市の地下空間をスケーター達が滑走していく様子を映像撮影し、編集によって異なる空間同士を接続し、一つの「仮想的な地下都市」を作り出すという内容です。このような表現はかつて20世紀初頭、神秘学者達の間で囁かれていた地下都市「アガルタ」を東京の地下に想像することを意図しています。
展示は東京都目黒区にある「目黒観測井」が置かれた空地(くうち)で開催されますが、観測井とは地下の収縮量や帯水層の地下水位を観測する施設であり、主に地盤沈下の状況を観測する為の施設です。
また、プロジェクトのコラボレーターとして、日本を代表するストリートスケーター森田貴宏がスケートビデオプロダクション”FESN”として参加。自身もパフォーマーとして参加している他、スケートシーンのディレクションを行っています。
スケートボードを通じ東京の地下をめぐる様々な物語、地質学や防災、テクノロジーや都市論、都市伝説やフィクションまで、様々な視点が交差するプロジェクトです。ぜひ、お楽しみください。
アクセス
電車:東急田園都市線 「池尻大橋駅」 東口より徒歩8分
バス:東急バス「大橋」より徒歩4分、「大坂上」より徒歩5分
徒歩:CCBTより徒歩23分
クレジット
スケーター
撮影
撮影アシスタント
照明
照明アシスタント
録音
整音
サウンドデザイン
3D スキャン
Special Thanks
森田貴宏、嘉悦礼音、櫻井壱世
井前隆一朗、播本和宜
篠崎葵、小海祈、村山宥大
堅木直之、王浩人
島田大一
新井希望、坂元就
新井希望
松浦知也
稲福孝信、津田和俊、井上智博
島田芽生
撮影協力:京成電鉄株式会社、渋谷ファッションウイーク実行委員会、東京クリエイティブサロン実行委員会、東京都建設局(神田川・環状七号線地下調節池、上高田調節池)、東京都下水道局(旧三河島汚水処分場喞筒場施設、渋谷駅東口雨水貯留施設)、東京都交通局
関連イベント
CCBTMeetup 013
トークイベント「under city meeting」
CCBTアーティスト・フェローSIDE COREによる屋外展示「rode work ver. under city」の関連企画として、トークイベントを開催します。
今回、SIDE COREは「都市の地下空間」をテーマに、普段人が立ち入ることが少ない巨大な地下調整池、使われていない浄水施設、地下鉄の廃駅などをスケーター達が探索する映像作品を制作しました。
本トークイベントでは、プロジェクトの出演者/コラボレーターであり、日本を代表するストリートスケーター/映像監督の森田貴宏さんと、世界各地のメンバーと映像の試作を通じて都市を探求する「RAU」のマネージャー山川陸さんを迎え、それぞれの視点からの対話を通して、プロジェクトの全貌にせまります。
日時:3月23日(木)19:00~20:30(開場 18:30)
登壇:SIDE CORE、森田貴宏 (プロスケーター/映像監督)、山川陸(アーティスト、Transfield Studio 共同主宰/山川陸設計 代表)
会場:シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
参加無料/事前申込不要
主催:シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
森田 貴宏
プロスケーター、映像監督
東京都杉並区松ノ木出身のスケーター。極東最前線から斬新な映像作品を発表するビデオプロダクション、FESNの代表。2008年に発表した『overground broadcasting』は、国内だけでなく世界各国で賞賛を得た代表作。アパレルブランド、LIBE BRAND UNIVS.の代表も務める。現在は、ホームベースでもある中野でスケートボードをオリジナル制作するFESNラボラトリーを運営。
山川 陸
アーティスト、Transfield Studio 共同主宰/山川陸設計 代表
2013年 東京藝術大学美術学部建築科 卒業。近作に、土地と人の折り合いの歴史から都市を見直すツアーパフォーマンス『三度、参る』(2020)『Lines and Around Lines』(2022)。他、ラーニング・コレクティブ「RAU(都市と芸術の応答体)」プログラムマネージャー、作品鑑賞を通じて福祉施設を考える「劇場を作るラボ」ディレクター、相談所を運営する集まり「SNZ」など。様々な形式により、集団で共に考える状況の設計に取り組む。
CCBT「アート・インキュベーション・プログラム」とは
CCBTのコアプログラムのひとつである「アート・インキュベーション・プログラム」は、国内最大規模のアーティスト・フェロー制度として、東京から世界をインスパイアする新たなアート表現の創造・研究開発を目指すものです。CCBTのアーティスト・フェローは、CCBTにおける制作費のサポート、スペース・機材の利用、専門家によるアドバイス等を受け、作品や企画を具体化し、都内での発表を行います。あわせて、CCBTにおけるワークショップやレクチャーの講師、制作プロセスの公開などを行い、CCBTを共につくりあげるパートナーとして活動しています。
フェローについて
SIDE CORE
rode work ver. under city