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アーティスト・フェロー活動レポート -rode work ver. under city(SIDE CORE)

東京から世界をインスパイアする新たなアート表現の創造・研究開発を行う「アーティスト・フェロー」では、選出されたフェローに制作費のサポート、スペース・機材提供、専門家によるアドバイス等を受け、企画を具体化し都内で発表を行います。また、CCBTにおけるワークショップの実施、レクチャーの講師を務めることなどを通して、CCBTを共につくりあげます。

ストリートカルチャーの視点から公共空間を舞台にしたプロジェクトを展開し、作品制作や展覧会の企画を通じて、新しい風景の見え方・在り方を発見する作品を発表するSIDE COREのチーム。2012年より活動開始し、メンバーは高須咲恵、松下徹、西広太志に加え、映像ディレクターとして播本和宜が参加しています。震災復興や都市開発など、風景の変革をスケートボードの視点で切り取ることをテーマにした映像作品シリーズ『rode work』の新作として、都市の地下空間をテーマに、都市に対する別の視点を切り拓く作品を発表する予定です。担当するメンターは、いすたえこ氏(アートディレクター・グラフィックデザイナー)、岩屋民穂氏 (グラフィックデザイナー)です。

都市のインフラが集まる地下空間へ

CCBTでの経過発表は、これまでSIDE COREが行ってきた活動の紹介とともに、東京の地下空間リサーチの報告がされました。この「rode work」プロジェクトは2017年から始まったプロジェクト。ストリートカルチャーであるスケートボードの視点で、様々な場所で風景の変革を切り取る映像作品を展開してきました。

SIDE COREが出展している展覧会「六本木クロッシング2022展:往来オーライ!」の様子。中間面談は展示会場で行われた。

今回は「都市の地下空間」に焦点を当てた作品を制作します。都市の地下空間は、水道や電気、地下鉄など、あらゆるインフラが蜘蛛の糸のように張り巡らされ、私たちの生活の基盤となっています。普段の生活では目に入らず、意識下にもない都市基盤をモチーフとすることで鑑賞者に新しい視点をもたらします。

地下空間リサーチの様子。災害時の河川の氾濫を防ぐための調整池など、東京の地下空間には巨大空間が広がっている。

さらに、出来上がった映像作品を発表する場所にも拘っています。より鑑賞体験を豊かにするため、普段目に触れることのないような野外空間で発表するように調整中です。まさに都市の中で、足下に広がる地下空間を想起できるような展示を検討しています。

展示会場候補である東京・池尻大橋近くの「目黒観測井」は地盤沈下と地下水位の状況を観測する施設。その横にある空白のスペースに作品が展開される予定。

光が入らないほどの真っ暗な地下空間での大規模な撮影は、SIDE COREにとっても初めての試み。また、プロジェクトのコラボレーターとして、日本を代表するストリートスケーター森田貴宏がスケートビデオプロダクション”FESN”として参加。どのような映像が撮れるかわからない分、撮れる映像に期待が高まります。

面談では「折角だからナイトウォーク企画を実現してはどうか」「今回はCCBTのフェローということで東京都の協力を得ることができている。これを生かさない手はない」といった意見が交換されました。

SIDE CORE「rode work ver. under city」

会期:2023年3月18日(土)〜3月26日(日)14:00〜22:00 ※推奨時間 18:00〜22:00
会場:目黒観測井横 空地(〒153-0042 東京都目黒区青葉台3丁目6)
入場無料
主催:シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
撮影協力:京成電鉄株式会社、渋谷ファッションウイーク実行委員会、東京クリエイティブサロン実行委員会、東京都建設局(神田川・環状七号線地下調節池、上高田調節池)、東京都下水道局(旧三河島汚水処分場喞筒ポンプ場施設、渋谷駅東口雨水貯留施設)、東京都交通局
https://ccbt.rekibun.or.jp/events/rodework_ver_undercity

2022年度 CCBTアーティスト・フェロー 活動報告会

日時:2023年3月21日(火・祝)15:00~19:00
会場:シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
プレゼンター:犬飼博士(未来の東京の運動会) 平本知樹(FORMING SPHERES) Tomo Kihara + Playfool(Deviation Game ver 1.0) 浅見和彦 + ゴッドスコーピオン + 吉田山(Augmented Situation D) SIDE CORE(rode work ver. under city)
ゲスト登壇者(本プログラムメンター): いすたえこ(アートディレクター・グラフィックデザイナー) 岩屋民穂(グラフィックデザイナー) 齋藤精一(パノラマティクス主宰) 細川麻沙美(札幌国際芸術祭事務局統括マネージャー)ほか
参加費:無料(事前申込制・先着順)※定員90名
主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団
https://ccbt.rekibun.or.jp/events/aip_finalpresentation
※ 最新情報は公式ウェブサイトをご参照ください。