メディアアート史を革新した岩井俊雄の代表作「時間層」シリーズを約25年ぶりに公開!
19世紀の視覚装置を体験する。メディアアート作品を再生する。映像を自分でつくってみる。
岩井俊雄が総合ディレクションを手掛ける、映像の仕組みと原理を体験し、発見し、つくるためのプレイグラウンド!
シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]では、メディアアーティスト/絵本作家の岩井俊雄のディレクションによる「メディアアート・スタディーズ2023:眼と遊ぶ」と題して、アート&テクノロジーの基本である「映像」の仕組みや原理を「体験」し、「発見」し、「つくる」ためのプレイグラウンドをオープンします。
通信技術の発達やデバイスの進化により、私たちの身の回りはかつてないほど映像が溢れています。それらの映像の起源をひもとくと、そこには今の私たちが目にしているよりも、もっと身体的で豊かな感覚の世界が広がっています。このプレイグラウンドでは、映像の本来的な面白さや感動を「眼と遊ぶ」というキーワードでさまざまな角度から検証します。
視覚装置がどのように進化してきたかを体験し、メディアアートの代表作を発見し、さらに自分で映像をつくりながら、眼と遊びつくしましょう!
ディレクション:岩井俊雄
プログラムディレクション:橋本典久、明貫紘子
■プログラム概要
体験・発見・つくる – 映像のプレイグランド!
映画、テレビ、YouTube、TikTok…。どうして僕らはこんなに映像が好きなんだろう? 映像とはなんなのだろう?
映像の起源を改めて探り、そもそも映像とはどんなものだったのか、私たちの感覚をどう揺さぶってきたのかを体験し直すー。
▶︎ 体験しよう ー 視覚装置と特別展示
ソーマトロープ、フェナキスティスコープ、プラクシノスコープなど、19世紀に発明された様々な視覚装置。実際に動かしてみると「動かないはずの絵が動いて見える」という感動に改めて出会えます。19世紀の貴重な装置を3Dプリンタなどで精巧に再現したレプリカや、それらを独自に発展させた作家の作品など、約20種類の装置を実際に触って体験することが可能です。
▶︎ 発見しよう ー 時間層シリーズの再生
テレビをストロボ光源として使い、眼の前の絵や物体をアニメーションのように動かして見せる岩井俊雄の初期代表作「時間層」シリーズ(1985~90年)。その後、三鷹の森ジブリ美術館の「トトロぴょんぴょん」につながったこれらの作品は、使用された機器の経年劣化などの理由で、この25年間公開される機会はありませんでした。今回、CCBTでは、日本のメディアアートを切り拓いた本シリーズのうち、失われていた3作品(時間層Ⅰ・Ⅲ・Ⅳ)の修復・再現に作家とともに挑戦します。
「プラクシノスコープをつくろう in CCBT」(2023)
講師:橋本典久 撮影:佐藤基
▶︎つくってみよう ー ハンズオンとワークショップ
映像の原理や仕組みを体験したら、こんどは自分で作って、試してみよう!創作コーナーでは実際に手を動かし、動画や装置の製作にチャレンジできます。CCBTでは、講師や美大生による作例も紹介。夏休み期間中には、講師によるワークショップも開催します。
■特別展示
いわいとしお「かがみの100かいだてのいえ」(2022)
子供たちに大人気の絵本「100かいだてのいえ」。縦に高く高くつながるその絵本のイメージを、作者自らが合わせ鏡を使って立体化した「かがみの100かいだてのいえ」を特別展示。メディアアートと絵本、両方のジャンルで先鋭的な作品を生み出す作家の最新作をぜひ肉眼で体験してみてください。あなたの眼はどこまで不思議をみつけることができるかな?
■ワークショップ情報
CCBTでは、アート&テクノロジーを実践的に学べる「アート×テックワークショップ」を実施しています。会期中には、小学生から、映像を志す次世代のクリエイターまでを対象とし、4つのワークショップを開催します。詳細はワークショップ情報ページにてご確認ください。
岩井俊雄ディレクション「メディアアート・スタディーズ2023:眼と遊ぶ」ワークショップ
【参加無料・事前申込制】
▶︎見て描く・想って描いて・遊んで見る “くるり〜オ”で体験するアニメーション作りの基礎講座
7月22日(土) 14:00〜17:00 講師:大髙那由子(アニメーション作家、イラストレーター)
対象:中学生以上 定員:15名(先着順)
▶︎みんなでつくろう! 赤青アニメ
7月29日(土)11:00〜12:30 講師:岩井俊雄
対象:小学生 定員:20名(先着順)
▶︎つくって、動かす! “くるり〜な”でアニメーションをつくろう
7月30日(日)14:00〜16:00 講師:大髙那由子(アニメーション作家、イラストレーター)
対象:小学生(1・2年生のみ親子参加も可能!) 定員:15名(先着順)