芸術文化領域のみならず、行政、金融、医療など様々な分野における応用が検証されている「ブロックチェーン」をテーマに、総勢40名で取り組んだ5日間の短期集中キャンプ。成果展示では、期間中のワークショップの様子と、参加者による成果を紹介します。
シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]では、多様な人々が協働し、アートとデジタルテクノロジーによる創作活動を行う短期集中ワークショップ「未来提案型キャンプ」を開催しています。本プログラムでは、選考を経た20名程度が、思考法を身につける講義、スキルセットをつくるワークショップ、グループワークによる協働制作を複数日にわたって行うほか、トークや成果展示などを一般公開します。参加者は開催毎に設定された課題について学ぶほか、グループワークを通じた協働制作により、クリエイティブなアプローチで社会課題に取り組み、未来に向けた新たな提案を創造することを目指します。
第2回目の開催となる今回は、分散型ネットワークと暗号技術を組み合わせ、取引情報などのデータを同期して記録する手法・ブロックチェーンの仕組みがテーマです。ブロックチェーンは行政、金融、医療やマーケティング分野での応用が検証されていますが、芸術文化の領域でも、作品価値につながる情報等の管理と証明を永続的に保存し、作品の保護や継承に役立つ技術として注目されています。また、ブロックチェーンを中心的な技術とするweb3の領域では、DAO(分散型自律組織)やNFT(非代替性トークン)によるアートの新たなエコシステムや表現動向が生まれています。
本カリキュラムでは、オープンカルチャーや共創をはじめとする、インターネットがもたらす文化の変遷を改めて参照し、ブロックチェーンの仕組みを実践的に学びます。カリキュラム後半では、グループワークによる協働を通じて、ブロックチェーンを用いて「お金」「NFT」「DAO」を新たに構想し、未来の社会に向けた新たな提案を作り出すことにチャレンジします。
本成果展示は、参加者と講師およびファシリテーターの総勢40名で取り組んだ5日間の短期集中キャンプの様子と、各グループによる構想や提案を紹介するものです。共創のプロセスをご覧いただくとともに、本カリキュラムを経て提案されるブロックチェーンの技術を用いた「新しいルール」と、描かれる未来の構想をお楽しみください。
参加者(出展者):
・会田 寅次郎(ソフトウェア開発者、アーティスト)
・ava(CG ジェネラリスト)
・呉 易平(コミュニティデザイン、ユーザー体験デザイン/株式会社Gaudiy)
・梅田 正人
・大久保 敏之(空間デザイナー)
・小木 久美子(アーティスト)
・梶野 健太郎(アーティスト)
・熊谷 晶 (ディレクター/株式会社GREENING)
・坂村 空介(Generative Artist 、東京都立大学生)
・Samuel YAN(クリエイティブコーダー、東京都立大学大学院生)
・sawako(サウンドアーティスト)
・庄野 祐輔(編集者、デザイナー)
・鈴木 由信(テクニカルディレクター)
・髙橋 隆太 (或)
・田島 琢巳(デザインエンジニア)
・田仲 巧 (デザイナー、ファウンダー)
・TAMAFREEDOM(Web3プロデューサー)
・teshnakamura(ジェネラティヴアーティスト)
・寺江 圭一朗 (美術作家)
・當間 知明 (エンジニア)
・ナカヤマハルキ(エンジニア)
・羽生 和仁(アートコーディネーター、 知財アドバイザー)
・森 達哉(東京大学大学院生)
・來迦 結子(現代アーティスト)
講師・ファシリテーター:
・Erick Calderon(創業者、CEO/Art Blocks)
・会田 大也(ミュージアムエデュケーター)
・eziraros(アーティスト)
・Jo-Lin Hsie (Volume DAOコントリビューター、Sandwishes Studio共同設立者)
・Shih-Tung LO(Volume DAOメンバー、アーティスト、キュレーター)
・菅沼 聖(山口情報芸術センター[YCAM]社会連携担当)
・髙瀬 俊明(株式会社TART 代表取締役)
・田中 薫(ジェネラティブアーティスト)
・永嶋 敏之(デザインエンジニア、ディレクター/株式会社メタファー代表取締役)
・0xhaiku(アーティスト)
・藤幡 正樹(メディアアーティスト)
・松橋 智美(株式会社メルカリ 政策企画、Arts and Law所属)
・水野 祐(法律家、弁護士(シティライツ法律事務所))
・You-Sheng Zhang(Volume DAO共同創設者)
・wildmouse(ブロックチェーンエンジニア)
プログラムディレクター:
・高尾 俊介(アーティスト、ジェネラティブアート振興財団代表理事)