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CCBT Meetup

ハロー!ラボラトリーズ!Vol.2:時代に呼応する、世界の文化拠点

2023.12.23(土)
シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
開催日時
2023年12月23日(土)15:30-19:00(開場15:00)
会場
シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
定員
90名(先着順)
観覧料
無料
配信
https://youtube.com/live/KnSUVaD4i6c?feature=share
情報保障支援
日英同時通訳有

登壇者:松本亮子(Exploratorium)、Birte Sonnenberg(HELLERAU)、Jeong Ok Jeon(ARCOLABS)、伊藤隆之(シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT])、廣田ふみ(シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]) ※当日は CCBT YouTubeチャンネルからも配信予定

世界のラボ型文化拠点における芸術文化活動を紹介するCCBT Meetup「ハロー!ラボラトリーズ!」のVol.2を開催します。第二回目となる今回は「時代に呼応する、世界の文化拠点」をテーマに、アメリカ・サンフランシスコのExploratorium、ドイツ・ドレスデンのHELLERAU、インドネシアのARCOLABSからスピーカーを迎えます。ポストコロナ時代におけるあらゆる催しのハイブリッド化、AI技術の発展、Web3の台頭など、芸術文化を取り巻く環境が急速に変化する今日において、世界各地の文化拠点はいかなる戦略を組み、社会に新たな提案を発信していくことができるのか、その可能性を考えます。

一歩先を実験し、あたらしいを提案する。
更新を続ける、これからの芸術文化拠点とは。

ラボを活動の軸に据える文化拠点の多くは、その時々の時代背景や都市の課題に呼応するかたちで設立されてきました。それは、ラボにおける「実験」や「表現への探究」が、直面する課題に対する新たな発見や提案をもたらすことへの期待によるものです。そして、可変性と応用性に長けているテクノロジーとその活用は、芸術文化による社会課題へのアプローチの手段としても、重要な役割を果たしてきました。一方で、テクノロジーは発展を続け、社会的ニーズも変化し続けます。この変化を受け止めるシステムとしてラボが機能していくためには、移りゆく社会の状況を見極め、休みない体制の見直し、刷新と再生を続ける必要があるでしょう。本シンポジウムでは、アートと科学による学びの変革を提唱するアメリカのExploratorium、ハイブリッド時代におけるパフォーミングアーツの可能性を拡張するドイツのHELLERAU、拠点をもたないインドネシアのキュレーター・コレクティブARCOLABSの活動から、時代に呼応して更新を続ける世界の文化拠点の取組を紹介します。ポストコロナ時代におけるあらゆる催しのハイブリッド化、AI技術の発展、Web3の台頭など、芸術文化を取り巻く環境が急速に変化する今日において、世界各地の文化拠点はいかなる戦略を組み、社会に新たな提案を発信していくことができるのか、その可能性を考えます。

タイムライン

15:30-15:40[イントロダクション]

15:40-17:40[第1部]「時代に呼応する、世界の文化拠点」
スピーカー:(各30分)
・松本 亮子(Exploratorium)
・Birte Sonnenberg(HELLERAU – European Center for the Arts)
・Jeong Ok Jeon (ARCOLABS)
・伊藤 隆之(シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT])

17:55-19:00[第2部]クロスディスカッション、質疑応答
モデレーター:廣田 ふみ(シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT])

参加文化拠点

Exploratorium (サンフランシスコ/アメリカ合衆国

フランク・オッペンハイマーによって1969年に誕生したExploratoriumは、アートと科学の境界を融合することで、それまでの科学博物館のあり方に革命を起こしたミュージアムであり、探究と実験を通じて、実際に手を動かし学ぶことの価値を確立してきた。科学教育の先駆者として、探究型学習を支持しており、国の科学教育政策にも大きな影響を与えている。公共の学習ラボとして機能し、常に革新を重ねるExploratoriumは、展示物の製作の全てを館内の工房で行い、時代の変遷とともに展示内容を更新し続けている。また、教育に対するビジョンから、多様なオリジナル教育プログラムを生み出しており、その対象は単に来館者に留まらず、教育関係者、研究者など多岐にわたる。
設立以来、アートと科学が、世界を認識し理解するための相互補完的な要素であることを提唱しており、アートと科学の両方を活動の中核に据えている。
https://www.exploratorium.edu

HELLERAU – European Center for the Arts(ドレスデン/ドイツ)

近代建築の先駆者、ハインリヒ・テッセナウと音楽教師エミール・ジャック=ダルクローズの構想に基づき1911年に建設された祝祭劇場であり、音楽とリズムのための教育施設。波乱に満ちた歴史の中で、芸術的近代性の実験場として発展してきた。現在では、ドイツおよびヨーロッパにおいて、最も重要な現代アートの拠点のひとつとして認識されている。
異分野の共同制作およびゲスト公演の場として機能し、コンテンポラリーダンス、音楽、演劇、パフォーマンス、メディアアート、ビジュアルアートの制作と発表の機会を提供。また、地域や国内外の文化拠点と連携し、多数のネットワークに携わっている。
https://www.hellerau.org/en/

ARCOLABS(インドネシア)

2014年にインドネシアで設立されたARCOLABSは、学術研究施設からインデペンデント・キュレーター事業を中心とした組織へと移行し、現代アートやニューメディアアートの多彩なプログラムに力を入れている。その実験的・ラボ的環境は、展覧会や地域プロジェクト、教育ワークショップなど、広範にわたる実践ベースのプログラムを通じて、革新的で創造的な思考を促進。学術的な研究と実践的な応用の融合を奨励することで、芸術における新しいアイデアと革新的な実践の実験プラットフォームとしての役割を担う。常勤キュレーターとプロジェクト毎の専属キュレーター、アートマネージャー、研究者から成るチームで構成され、アートコミュニティにおける分野横断的な国際交流を推進している。ARCOLABSのオープンで柔軟な取り組みは活発な協働を促し、インドネシア国内外における現代アートとニューメディアアート分野の一翼を担う重要な存在となっている。
http://www.arcolabs.org

シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT](東京/日本)

アートとデジタルテクノロジーを通じて、人々の創造性を社会に発揮する(シビック・クリエイティブ)ための活動拠点として、2022年10月、東京・渋谷に開設。CCBTは、シビック・クリエイティブを実現・普及するために、アート、デザイン、テクノロジーに関する専門性と研究性をもって実験と課題解決に取り組むラボであり、そのための設備と専門家のリソースを有している。5つのコアプログラム「ミートアップ」「ワークショップ」「アート・インキュベーション」「キャンプ」「ショーケース」を通じて、東京からイノベーションを生み出す原動力となることを目指す。
https://ccbt.rekibun.or.jp

スピーカー/登壇者

松本 亮子Matsumoto Ryoko

Exploratorium Tinkering Studioラーニングデザイナー

Exploratorium Tinkering Studioのラーニングデザイナーとして、アート、サイエンス、テクノロジーを融合する革新的なワークショップの設計、開発、実践に取り組む。日々、チームで研究開発(R&D)に取り組みながら、世界中の教育者、研究者、クリエイティブ専門家との協働を推進する。分野を超えた人々との協働は、Exploratoriumの新しい展示や、Tinkering Studioの活動のヒントとなることも多い。 さらに、新しい教育法としての「ティンカリング」を、教育研修プログラムとして設計し、国内外の教育者に紹介。得られた知識と経験をオンラインリソースとして整理し、Exploratoriumの教育原理やティンカリングの方法論を世界中の教育関係者に広める活動を行っている。

https://www.exploratorium.edu

Birte SonnenbergBirte Sonnenberg

HELLERAU プログラム・ディレクター直属アシスタント兼アート・アソシエイト

ドイツ、ベルリンで生まれ育ち、ウィーン、ベルリン、パリで政治理論と文化を中心に政治学と国際開発を学ぶ。ウィーンとアムステルダムで多くの展覧会の企画事業を経て、舞台芸術に転向し、芸術制作マネージャーとして様々な舞台制作に携わる他、コレクティブとしても活動する。 2018年からは、リハーサルおよびプロジェクトスペース「Flugwerk」の構築・展開に従事しており、本スペースは2020年以降、パフォーミングアートにおけるメディエーションとフィードバックの手法の研究と実践に特化した、場所にとらわれない取り組みを行っている。2019年から2022年までドイツの舞台芸術基金に勤務。2022年よりHELLERAU – European Center for the Artsのプログラムチームに参加。

https://www.hellerau.org

Jeong Ok JeonJeong Ok Jeon

ARCOLABSディレクター、ジャカルタ国立大学講師

ジャカルタを拠点に活動する韓国人キュレーター、教育者、研究者。ニューメディアアート、アート&サイエンス、キュレーター教育を専門とする。最近のキュレーション事業に、ロンボク島で開催されたメディアアート・コミュニティ・フェスティバル「Terra Dialectic」(2023)、韓国・インドネシア国交樹立50周年記念事業としてジョグジャカルタで開催された、「Cosmos Chronology: Space Art Exhibition」(2023)がある。アート&テクノロジー系の新進アーティストやキュレーターの育成促進を目的とする「ARCOLABS」の主要プログラムの一つ、「XPLORE:ニューメディアアート・インキュベーション」発起人。現在、ARCOLABS アート&コミュニティ・マネジメント・センターのディレクターと、ジャカルタ国立大学(UNJ)ビジュアルアート教育学部の講師を務めるかたわら、インドネシア教育大学で芸術教育の博士課程に在籍中。

http://www.arcolabs.org

伊藤 隆之Ito Takayuki

シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]

2023年まで山口情報芸術センター[YCAM] InterLabディレクターをつとめる。現在は、Civic Creative Base Tokyo [CCBT]にてテクニカル全般のディレクションを行う。音響エンジニアリング、ソフトウェア開発からバイオテクノロジーの応用まで、幅広い技術ディレクションを手がけ、多くの芸術作品やワークショップの制作、イベントやプロジェクトの企画などに関わる。

廣田 ふみHirota Fumi

シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]

IAMASメディア文化センター、山口情報芸術センター[YCAM]を経て、2012年より文化庁にてメディア芸術の振興施策に従事。文化庁メディア芸術祭および海外・地方展開を含む事業を担当。2015年より国際交流基金にて、日本と東南アジアの文化交流事業の一環としてメディア文化、メディアアートをテーマとした事業を企画。2020年より現職。東京都の文化施設が有する収蔵品等の文化資源をデジタル化し、多様な形態での鑑賞体験を提供する「TOKYOスマート・カルチャー・プロジェクト」等の立ち上げに参加。2022年には、渋谷のシビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]の開設に参画。

https://ccbt.rekibun.or.jp
主催
東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京 シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]