ホーム / イベント / 「最新のAIがゲームとアートに与える影響について」(展覧会「Deviation Game ver1.0」オープニングトーク)
CCBT Meetup 011

「最新のAIがゲームとアートに与える影響について」(展覧会「Deviation Game ver1.0」オープニングトーク)

2023.03.05(日)–01(水)
シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]オープン・スペース
 
開催日時
2023年3月5日(日曜日)16:00~18:30
会場
シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]オープン・スペース
定員
45名
参加費
無料
申込受付期間
事前申込不要、先着順
情報保障支援
日英同時通訳つき、手話通訳(日本語-日本手話言語)、文字情報支援(UDトーク)あり

登壇者:Tomo Kihara + Playfool、谷口暁彦(メディアアーティスト)、久納鏡子(アーティスト、アルスエレクトロニカ・アンバサダー)

AIと人間の相互進化のあり方をゲームを通して探求するプロジェクトのオープニングトークを開催
CCBTのコアプログラムのひとつ「アート・インキュベーション・プログラム」では、選ばれた5組のアーティスト・フェローがCCBTを創作環境とした企画や作品を制作。その成果として、CCBT初代アーティスト・フェローのTomo Kihara + Playfoolによる「Deviation Game ver 1.0」の展示を開催。本展覧会の開催を記念し、オープニングトークを実施します。

あらゆる人間の表現をAIが簡単に模倣できるいま、新しい表現とはなにか?

圧倒的な発達を遂げた現在のAI(人工知能)の分野は、画像生成や文章執筆など人間の一部の知的活動をほぼ完璧に「模倣(Imitation)」できるようになってきました。このように人による表現を容易に再生産できるAIの台頭は多くの可能性に満ちていると同時に、創作を生業にするひとからは自らの仕事が奪われてしまうと強い反発を招いています。

しかし、19世紀に写真機の台頭が画家を写実性から解放し、モネやゴッホに代表される印象派の流れが開拓されたように、人の表現行為を代替する技術が生まれるたびに、人はその新しい技術では簡単に模倣できないような表現を「逸脱(Deviation)」する形で作り出してきました。

ここの模倣と逸脱の繰り返しによって、技術と表現は相互進化してきたとも言えます。Tomo Kihara + Playfoolによるプロジェクト「Deviation Game」では、コンピューター科学の父と呼ばれる、アラン・チューリングのイミテーションゲーム(1950)を参照したデヴィエーションゲーム (Deviation Game)を提案します。過去の模倣が得意なAIを使って何かを生成するのではなく、その表現が過去に存在したかどうかをAIに識別させることで、過去から逸脱した表現の可能性を探ります。

画像から音楽まで、ありとあらゆるものをAIが生成できるようになったいまアートとゲームの表現はどこに向かうのか?
オープニングトークでは、ゲストを交えたパネルトークを通してこの問いと向き合います。

展覧会情報

official-pic

デヴィエーション・ゲーム展  ver 1.0 ー模倣から逸脱へ

開催日時3月4日(土)〜3月21日(火・祝) 13:00~19:00 ※月曜休館日
会場:シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]スタジオA
料金:入場無料
主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団

「Deviation Game」 特設サイト

◆CCBT「アート・インキュベーション・プログラム」とは
CCBTのコアプログラムのひとつである「アート・インキュベーション・プログラム」は、国内最大規模のアーティスト・フェロー制度として、東京から世界をインスパイアする新たなアート表現の創造・研究開発を目指すものです。CCBTのアーティスト・フェローは、CCBTにおける制作費のサポート、スペース・機材の利用、専門家によるアドバイス等を受け、作品や企画を具体化し、都内での発表を行います。あわせて、CCBTにおけるワークショップやレクチャーの講師、制作プロセスの公開などを行い、CCBTを共につくりあげるパートナーとして活動しています。

谷口 暁彦Taniguchi Akihiko

メディアアーティスト

ゲームアート、ネットアート、映像、彫刻など、さまざまな形態で作品を発表している。主な展覧会に「SeMA Biennale Mediacity Seoul 2016」(ソウル市立美術館、2016年)、「超・いま・ここ」(CALM & PUNK GALLERY、東京、17年)など。企画展「イン・ア・ゲームスケープ:ヴィデオ・ゲームの風景、リアリティ、物語、自我」(NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]、東京、18–19年)にて共同キュレ―ターを務める。

久納鏡子氏写真

久納 鏡子Kunoh Kyoko

アーティスト、アルスエレクトロニカ・アンバサダー

これまでインタラクティブアート分野における作品を手がける一方、公共空間、商業スペースやイベント等での空間演出や展示造形、大学や企業との共同技術開発など幅広く活動している。作品はポンピドゥセンター(フランス)、SIGGRAPH(アメリカ)、文化庁メディア芸術祭など国内外で発表。東京都写真美術館(日本)に所蔵。

木原 共Tomo Kihara

メディアアーティスト, ゲーム開発者

新たな問いを人々から引き出す遊びをテーマに、実験的なゲームやインスタレーションの開発を行う。慶應義塾大学環境情報学部卒業後、オランダのデルフト工科大学院のインタラクションデザイン科を修了。その後、アムステルダムに拠点を置く研究機関Waag Futurelabや米国のMozilla FoundationとAIの社会的影響に焦点を当てたプロジェクトを行う。近年の作品はアルス・エレクトロニカ STARTS PRIZE (リンツ、2021年)にノミネートされたり、Victoria & Albert Museum(ロンドン、2022年)で展示された。

https://www.tomokihara.com

PlayfoolPlayfool

デザイナー、アーティスト

Playfoolはダニエルコッペン(英)とマルヤマサキ(日)によるデザイン・アートユニット。共にRoyal College of Artを修了し、あそびを媒介に社会とテクノロジーとの関係性のありようを探索している。制作手法はオブジェクト、インスタレーション、メディア表現と多岐にわたり、あそびの内省的かつ探索的な特質を強調した作品制作を行う。作品はロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館やウィーンのオーストリア応用美術博物館(MAK)などで広く展示されている。

https://studioplayfool.com
主催
東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団