デジタルテクノロジーを活用したデザイン手法とアート思考で東京の課題解決に取り組む未来提案型キャンプ「Future Ideations Camp vol.1: Import *」。2回目となる公開イベントは、データや映像メディア、さらにはXRによって変化する都市空間の様相を、コンピューテーショナル・デザインをテーマに考えていきます。
シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]の未来提案型キャンプ「Future Ideations Camp」の公開イベント第2弾では、コンピューテーショナル・デザインによってひらかれる都市の未来を考えていきます。
CCBTが位置する渋谷は、大型ビジョンがひしめき合い、大規模な広告投資と情報発信力、そして映像と建築物が混在する都市イメージを有しています。巨大サイネージの増加は、たくさんの情報を私たちに与える一方で、都市空間に新たなイメージを作り出すメディアとしての可能性も秘めています。本基調講演では、データや映像メディア、さらにはXRによって変化する都市空間について、建築家の豊田啓介氏とアーティストのセオ・ヒョジョン氏の活動から考えていきます。
豊田啓介氏は、コンピューテーショナル・デザインにより、建築の扱う次元を、デジタル/フィジカル/情報の世界の往来として設計し、また物理世界とデジタル世界を共有する「コモングラウンド」を提唱していることで知られています。都市空間が人々によりよく動的に変化してゆく可能性として、デジタル・クリエイティブと建築分野における技術展開についてお話いただきます。
アーティストのセオ・ヒョジョン氏は、毎日プログラミングする習慣・試作であるデイリーコーディングによって生成した画像作品をSNS等で発表し続けています。オープンソースソフトウェアによるコンピューテーショナル・デザインやアート、そしてSNSやNFTアートの潮流において、こうした活動を行うアーティストが増える一方、セオ氏が特徴とするのはこれらの表現を、都市空間に展開していることです。オランダのDEMO FESTIVAL、シンガポールのD:Art Fest、韓国の仁川国際空港における巨大スクリーンの作品からは、SNSから都市へ、個人の表現がパブリックなビジョンへと派生する状況が見えてきます。
コンピューターによるデザインは、都市空間にどのような可能性をもたらすのか。お二人の講演を通じ、アートとデジタルテクノロジーを通じた、東京の新たな可能性を、シビック・クリエイティブから考え、学んでいきます。