身体にもっとも近いインターフェースである「ファッション」を起点に、私たちの未来を想像する5日間のキャンプを開催!
シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]では、多様な人々が協働し、アートとデジタルテクノロジーによる創作活動を行う短期集中ワークショップ「未来提案型キャンプ」を開催しています。本プログラムでは、選考を経た20名程度が、思考法を身につける講義、スキルセットをつくるワークショップ、グループワークによる協働制作を複数日にわたって行うほか、トークや成果展示などを一般公開します。
第8回目となる今回は、「ファッション」をテーマとして扱います。
ファッションは、素材の源泉である動植物から、栽培・紡績・縫製といった生産工程における労働、そして流通、消費、廃棄に至るまで、極めて広範かつ非人称なネットワークによって成立しています。衣服を単なる個人のアイデンティティの表出手段としてのみならず、多様なステークホルダーが交錯する「複合的なレイヤー」として捉え直すと、一着の服に隠れている背景を想像することができます。一着の服は、われわれの身体にもっとも身近でありながら、数多くのマクロな課題と密接に関連しているのです。
本キャンプでは、一着の服からマクロな背景を想像することを起点として、その想像力を30年後の未来まで飛躍させます。30年後、我々はどのような服を着ているのでしょうか?その服を着ている我々は、どのような社会を生きているのでしょうか?
ディレクターには、京都精華大学デザイン学部教授であり、ファッション論を専門としている蘆田裕史氏を迎えます。そのほか、エンジニアリングや人類学、更には死生観にいたるまで、多様な専門性を有する実践者を講師に迎えます。各講師によるレクチャーやワークショップを通じて、多層的なレイヤーが重なる「ファッション」を紐解きます。さらに、グループワークによる共創を通じて、30年後の社会を変容させる新たな表現を生み出すことに挑戦します。


ディレクターズ・ステートメント
「明⽇、あなたは何を着ますか?」そう尋ねられたらあなたはどう答えるでしょうか。明⽇着るものを決めるためには、まずはあなた⾃⾝の予定̶̶ オフィスで仕事をする、友⼈とテーマパークに⾏く、家でひとりでゆっくり過ごす、などなどを考慮する必要があります。けれども、着る服はあなたの事情だけで決まるわけではありません。学校の制服のように守らなければいけないルールに制約を受けることもありますし、とりわけ冠婚葬祭などではドレスコードに従わなければならないこともあるでしょう。さらに、天気や気温といった環境的な要因も無視できるものではありません。もっと⾔えば、あなたのワードローブにある服は、あなたの経済状況にも⼤きく依存しています。
たしかに私たちは着る服を⾃由に選べる時代にいると⾔えるのですが、私たちの選択は社会によって⼤きく左右されてもいます。ファッションにおける選択肢は、個⼈と社会のあいだで揺れ動いているのです。
では、30 年後のあなた以外の⼈でも構わないのですがどんなものを着ているでしょうか。服を買うのではなく⾃分で作ることがあたりまえになっているかもしれませんし、服作りの技術が進化してミシンを使わずともボタンひとつで服ができあがるようになっているかもしれません。あるいは、おしゃれに気を使うなんて価値観がもはやなくなっていることもあるかもしれません。30 年後の社会を想像することなしに、30 年後のファッションを思い描くのはきわめて困難でしょう。
今回のキャンプは、30 年後のファッションがどのようなものになっているのかを皆で考える試みです。ひょっとすると、「そういうことはファッションデザイナーが考えればいいんじゃない?」と思われる⽅もいらっしゃるかもしれません。けれども、ファッションには多様なステークホルダーが存在します。たとえば、「服を作る」ということだけ考えてみても、綿花を育てる農家、紡績⼯場の労働者、テキスタイルデザイナー、機屋の職⼈、ファッションデザイナー、パタンナー、縫製⼠などさまざまな役割を持った⼈たちが携わっています。
そして、スタイリストや写真家、編集者のようにイメージを届けることにかかわる⼈もいれば、作られた服を売る⼈もいますし、なにより着る⼈がいなければファッションは成り⽴ちません。仮にデザイナーがどんなにすばらしい提案をしたとしても、ユーザーがそれを欲しなければ世の中に広がることはありません。そういう意味では、ファッションにかかわるすべての⼈、つまりこの現代社会を⽣きるすべての⼈が想像⼒を育むことが必要です。
考え、⼿を動かし、議論しながらファッションの望ましい姿を想像するこのキャンプが、まだ名前のない未来のファッションを発明する場所になることを願っています。
蘆田裕史
プログラムディレクター
・蘆田裕史(ファッション論、京都精華大学デザイン学部教授)
講師・ファシリテーター
・安宅和人(慶應義塾大学環境情報学部教授、LINEヤフー シニアストラテジスト)
・金森香(DRIFTERS INTERNATIONAL Representative Director、株式会社precog アソシエイト・シニア・プロデューサー)
・川崎和也(Synflux CEO、スペキュラティヴ・ファッションデザイナー)
・kan. (テキスタイルアーティスト、ファッションデザイナー)
・岸根紗葵(国際ファッション専門職大学助教)
・髙山エリ(スタイリスト)
・TALK NONSENSE(ファッションデザイン、リサーチプラクティス)
・古舘健(アーティスト、ミュージシャン、エンジニア)
・宮前義之(A-POC ABLE ISSEY MIYAKE デザイナー)
開催概要
開催日時:2026年8月7日(金)〜8月11日(火・祝)11:00〜20:00頃(予定)
※参加者に向けた事前説明会(Day0)を7月26日(日)に実施予定です。
成果展示【一般公開】:8月13日(木)〜8月16日(日)
会場:シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
プログラム・カリキュラム(予定・随時更新)
Day1:8月7日(金)
イントロダクション
参加者活動紹介
レクチャー(講師:蘆田裕史)
レクチャー・ハンズオン (講師:TALK NONSENSE)
【一般公開】基調講演(講師:安宅和人)
Day2:8月8日(土)
レクチャー(講師:金森香)
レクチャー・ハンズオン(講師:川崎和也)
講評
【一般公開】基調講演(講師:宮前義之)
Day3:8月9日(日)
レクチャー・ハンズオン(講師:髙山エリ)
ワールドカフェ
グループワークによる共創
Day4:8月10日(月)
グループワークによる共創
中間発表
【一般公開】基調講演
Day5:8月11日(火・祝)
グループワークによる共創
成果発表


るワークショップ
応募要項
受付期間:2026年6月6日(土)〜7月6日(月)厳守
募集人数:20名程度
年齢不問
応募要件:
・会期中のすべてのカリキュラムに参加可能であること
・研究や創作活動等の実績を有すること
・今後の活動目標や活動計画を有すること
参加対象者:
・誰かと一緒に何かを創りたいと考えている方
・ファッションやデザイン、その他さまざまな分野のデザイナー、アーティストやクリエイター
・現在創作活動を行っていて、テクノロジーを取り入れて新しい表現に挑戦したい方
・分野の枠を超えた新しい表現や実験的創作に挑戦したい/関心のある研究者、学生
・未来のファッションについて考えたい方
・自分のほしい服が世の中にないと考えている方
選考基準:
応募内容をもとに主催者にて選考を行い、参加者を決定します。
選考結果の通知:
2026年7月13日(月)(予定)に応募者のメールアドレス宛にご連絡します。
応募方法:
申込フォームにてお申し込みください。
もしくは、件名を「キャンプVol.8応募」とし、本文に以下の内容を明記の上、メールにてccbt@rekibun.or.jpまでお送りください。
【記載事項】※ は必須にて記載ください。
・氏名(ふりがな)(※)
・年齢(※)
・居住都市(※)
・メールアドレス(※)
・職業・所属先(※)
・専門分野・領域(下記よりお選びください/複数回答可)その他を選ばれた方は別途ご記入ください(※)
(ファッション、デザイン、アート、建築、食、プロダクト開発、エンジニア、編集者、人文学、環境学、自然科学、その他)
・本キャンプへの参加を希望する理由・期待すること(400文字以内)(※)
・本キャンプ参加にあたり希望する情報保障支援、サポートがあれば記載ください。
例:指点字通訳、触手話通訳、字幕
・このほか、ご自身の活動を紹介するポートフォリオ、映像資料、ウェブサイトやGithubなどがあればリンクを記載ください。













