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ショーケース

音からつくり、音で遊ぶ。わたしたちの想像・創造を刺激する「オーディオゲームセンター + CCBT」

2024.07.13(土)–2024.09.16(月)
シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
会期
2024年7月13日(土)〜9月16日(月・祝)
休館日
月曜日(祝日の場合は開館、翌平日休館)
開館時間
13:00〜19:00
会場
シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
観覧料
無料

会場で音を聞くために、ぜひスマートフォンとイヤフォンをお持ちください。

「AUDIO GAME CENTER」という文字が大きく表示されているサインと、周囲にヘッドホンが配置された円形のテーブルが写っています。背景には「CCBT」とイベントの開催日程が書かれたパネルが見えます。
レーシングシミュレーターの椅子に座ってハンドルを握り、集中してゲームをプレイしている3人の若者。背景には青いパーティションがある。
オレンジ色の台に取り付けられた3つのドラムパッドを、カラフルなバチで叩いている人物が写っています。

映像などの視覚情報がなくても楽しめる、「音からつくり、音で遊ぶゲーム」=オーディオゲーム。オーディオゲームは、ビデオゲームに音のアクセシビリティ(情報保障支援)をつけたものではなく、音から発想し、音だけでつくるゲームです。オンラインを中心に世界各地のクリエイターにより発表され、多様な人々がプレイするこれらのゲームは、音を通じた知覚や空間についての新たな認識をもたらすと同時に、私たちが日々どのように世界を聴いているのか、再発見する体験を生み出します。
シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]では、このオーディオゲームを共創し、プレイすることを通じ、音からつくり、音で遊ぶことを考えるラボラトリー「オーディオゲームセンター+CCBT」をオープンします。ここでは、様々な種類のオーディオゲームをみんなでプレイするだけでなく、新たなゲームを創作するハッカソンの開催や、オーディオゲームをつくる体験コーナーも登場します。さらに、会期中には、多彩なゲストを招き、オーディオゲームの実践から「アクセシビリティ」や「インクルージョン」を考えるトークなどを開催します。
テクノロジーと音の表現、そして人間の知覚が導く、移動・空間認識・状況描写ーー。オーディオゲームを通じて、わたしたちの想像・創造を刺激する、音から立ち上がる新しい世界を体感してください。

★会場に設置されたキャプションや解説は、下記リンクをご持参のスマートフォンで読み込み、端末のアクセシビリティ機能で聞くことができます。
https://ccbt.rekibun.or.jp/audiogamecenter_ccbt_caption

プログラム概要

1. 一緒につくる!ハッカソン「音からゲームをつくる」

オーディオゲームをつくるハッカソンを開催! オーディオゲームの魅力と、ビデオゲームのアクセシビリティとの違い、そして創作方法を講師陣が解説。さらに、さまざまな領域で活躍するエンジニアや視覚障害のあるブラインド・ファシリテーターとともに、音の捉え方や空間認知の方法を探り、ゲームの創作に挑戦します。出来上がったプロトタイプは、会期中に「オーディオゲーム・アーカイブ+」にて紹介する予定です。

日時:2024年7月13日(土)〜15日(月・祝)[3日間]
講師・ファシリテーター:犬飼博士、石田颯人、江頭実里、大町祥輝、筧康明、加藤秀幸、白井崇陽、すずえり(鈴木英倫子)、田中みゆき、辻勝利、長島千尋、野澤幸男、真しろ、松浦知也、三浦大輝

ヘッドホンを着けた三人の人が、白状を使って床を探るような動作をしている。背景には「AUDIO GAME CENTER」のロゴとイベント情報が表示されたスクリーンがある。周囲にはスピーカーや折りたたみ椅子が置かれており、他の参加者も見える。
グループの参加者とファシリテーターがテーブルに並んで座り、それぞれのパソコンで作業している。ファシリテーターが指をパソコンの画面に向けており、参加者は真剣に画面を見ている。
黒い服を着たマスク姿の男性が、ヘッドホンを着けた男性にスマートフォンの操作方法を説明している。背景には音響機材やラップトップが置かれている。
ゲームの体験者の女性が中央に立っており、両手でハートのペンライトを持っている。みんな笑顔で楽しそうにしている。手前にはアニメのキャラクターのカットアウトが見える。
奥には「AUDIO GAME CENTER」のロゴが描かれた背景がある。

2. 音でゲームを楽しむ! オーディオゲーム作品の展示

実空間でみんなでプレイできるオーディオゲーム作品を展示。これらの作品は、アート、テクノロジー、デザイン等の専門性と、「障害」というコンディションの中で生まれる発想や感覚を生かして創作されています。レーシング、ホラー、アクションの3種のゲームのほか、身体を使ってオーディオゲームを制作できるアプリも体験できます。

室内の展示スペースで、ヘッドホンを着けた若者がレーシングシミュレーターの椅子に座ってハンドルを握っている。中央には青いパーティションがあり、右側には他の参加者がリズムゲームをプレイしている。背景の壁には説明パネルが多数掲示されている。
撮影:丸尾隆一

レーシングゲーム「大爆走!オーディオレーシング」
プレイヤーの進むべき方向を示す「ガイドメロディ」を頼りに、車を走らせるレーシングゲーム。ヘッドフォンの左右から聞こえるメロディを追いかけ、さらに次々に熱弁するレース実況にあわせてハンドルを切りながら、1位を目指します。音から空間を意識し、スピードを想像できれば、迷わずにゴールに辿り着けるはず!

複数の人々がレーシングシミュレーターに座って、ステアリングホイールを握り、ヘッドホンを装着しています。彼らは集中してオーディオゲームを体験しています。
撮影: 丸尾隆一

ストーリーテリング・ホラーゲーム「幽霊のいるところ」 
かつて友人だった女の幽霊に導かれながら、音で記憶を辿っていくストーリーテリング・ホラーゲーム。親しげに話しかけてくる彼女は、なぜあなたの前に再び現れたのでしょうか?立体音響技術によって構築された、様々に響き渡る音を手がかりにエピソードを辿ってみよう!

暗い部屋の中でVRコントローラーを持っている女性の後ろ姿。彼女は白いシャツを着て、部屋の壁にわずかな光が当たっている。
撮影: 丸尾隆一

リズム・アクションゲーム「スクリーミング・ストライクneo」
ルールは、音に合わせて叩くだけ! 叩く爽快感を追求した新感覚オーディオゲーム。敵の来る方向を音で聞き分け、迫ってくる敵をひたすら殴って倒す「ゾンビ編」。そして、音を出しながら飛んでくる板や瓦を自慢のパンチでたたき割る「空飛ぶ瓦編」を楽しめます。

オレンジ色の台に取り付けられた3つのドラムパッドを、カラフルなバチで叩いている人の手元の写真。
撮影: 丸尾隆一

オーディオゲーム制作アプリ「Audio AR Game Maker」
実空間にバーチャル空間を重ねるAR技術を活用し、スマートフォンなどのデバイスを使って実空間に色々な音を置いてオーディオゲームをつくれる「Audio AR Game Maker」。目が見える人も見えない人も操作できるよう設計されたこのアプリで、仲間とルールを考えながらゲームを作ってみましょう。

手に持ったスマートフォンの画面に、展示会のAR体験が映し出されている。背景にはヘッドホンをつけて壁の説明を読んでいる女性がいる。
撮影: 丸尾隆一

3. 世界の様々な作品をプレイ! オーディオゲーム・アーカイブ+

様々なクリエイターにより制作された世界各地のオーディオゲームを集めたゲームコーナー! ここで体験できるのは、主に目が見えない人がつくり手となり、音によってつくられてきたアーケードゲーム、パズルゲーム、アクションゲームなど。聴覚や触覚を研ぎ澄ませ、音の響きから空間を予測したり、人やものの存在を認識したりしながら、みんなでゲームをプレイしてみよう。

黒い背景にカラフルなドットが並んだタッチスクリーンゲームをプレイしている人の手元。画面には「LEVEL 2」「SCORE: 21」と表示されている。
撮影: 丸尾隆一

関連イベント

オーディオゲーム体験会「音だけで世界を知覚する!」

オーディオゲームの制作を行うブラインド・ファシリテーターとともに、本プログラムを存分にプレイする体験会を開催。音とテクノロジーを用いる「オーディオゲーム」の新たな構想をみんなで考えていきます。
日時:8月25日(日)10:30〜12:00
対象:中学生以上
要事前申込(先着順)
申込方法:下記応募フォームまたは、ccbt@rekibun.or.jp より申し込みください。
定員に達したため、申込を締め切りました。

ミートアップ「サウンドテクノロジーとオーディオゲームの未来」

立体音響技術を駆使してつくられた音のドライブゲームに、視覚的な補助となる映像を付与した世界でプレイされるアクションゲーム「Blind Drive(ブラインドドライブ)」。オーディオゲームの新領域を生み出したこのゲームの開発アーティストを迎え、トークを開催します。
出演:田中みゆき、野澤幸男
ゲスト:ジオリ・ポリティ(サウンドデザイナー、ゲームデザイナー/Lo-Fi Peopleメンバー)
日時:9月1日(日)14:00〜16:00
申込不要 日英同時通訳付 配信あり

DDD Project (Disability Driven Design Project)

「オーディオゲームセンター」は、2017年に活動を開始し、研究者、プログラマー、キュレーター、障害当事者から成る協働チーム「DDD(Disability Driven Design)Project」により展開されるプロジェクト。これまでに、スパイラル(2017年)、銀座ソニーパークでの展覧会(2021年)や、東京ゲームショウへの参加、日本最大級のインディーゲームの祭典「BitSummit」でのワークショップ(2023年)等の様々なイベントを開催している。

【CCBTへのアクセスについて】

〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町3-1 渋谷東武ホテル地下2階
地図をみる

電車

東急東横線・田園都市線、東京メトロ半蔵門線・副都心線 渋谷駅B1出口より徒歩7分

JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン、京王井の頭線、東京メトロ銀座線 渋谷駅ハチ公改札口より徒歩8分

バス

京王バスの新宿駅西口発【宿51】、中野駅発【渋63】【渋64】、笹塚駅発【渋69】、永福町駅発【渋68】(すべて渋谷駅行)にて、バス停「渋谷区役所」より徒歩2分、「神南一丁目」より徒歩3分

※都営バスもご利用いただけます

車いす等利用者向け推奨ルート
写真つきルート案内PDF

視覚障害者向け推奨ルート
拡大文字版ルート案内(写真つき)(PDF:3.7MB)
読み上げ対応ルート案内 (TXT: 3KB)

田中 みゆきTanaka Miyuki

キュレーター、プロデューサー

「障害は世界を捉え直す視点」をテーマにカテゴリーにとらわれないプロジェクトを企画。表現の見方や捉え方を障害当事者含む鑑賞者とともに再考する。近年の仕事に、映画「ナイトクルージング」(2019年)、「音で観るダンスのワークインプログレス」(2017〜、KAAT神奈川芸術劇場劇場ほか)、「ルール?展」(2021年、21_21 DESIGN SIGHT)など。2022年、ACCの助成を得てニューヨーク大学障害学センター客員研究員としてニューヨークに滞在。共著に『ルール?本 創造的に生きるためのデザイン』(2024年、フィルムアート社)、単著『誰のためのアクセシビリティ?』(リトルモア)を出版予定。

笑顔の男性がカジュアルなシャツを着て、緑の植物を背景に立っている。シャツは白、ベージュ、グレーの3色のブロックデザインで、男性はリラックスした表情をしている。

野澤 幸男Nozawa Yukio

プログラマー

音だけで表現する50を超えるゲームを作り、国内外に数百人のファンがいる全盲のゲームクリエーター。筑波大学附属視覚特別支援学校高等部卒業.慶應義塾大学環境情報学部卒業。現在は、企業のプログラマーとして勤務。3歳の時にすべての視力を失う。小学生の頃からコンピュータに強い興味を持ち、独学でプログラミングを習得し、視覚障害者向けのアプリケーション開発を始める。これまで開発したゲームは、Webサイト「にゃんちゃんの家」にて公開中。

https://yncat.net/
白い背景の前で微笑んで立っている男性。男性はストライプの入った白いスタンドカラーのシャツを着ており、清潔感のある落ち着いた表情をしている。

筧 康明Kakehi Yasuaki

研究者、アーティスト/東京大学大学院教授

1979年京都生まれ。インタラクティブ・メディア研究者/アーティスト。慶應義塾大学、MITなどでの活動を経て、2018年より東京大学大学院情報学環にて研究・制作・教育に従事。博士(学際情報学)。物理素材や現象とデジタル技術を掛け合わせ、モノや身体、空間を介した体験を拡張するインタラクティブ・メディアを開発する。エンジニアリング/アート/デザインの分野をまたがって活動を展開し、SIGGRAPH、Ars Electronica Festival、YCAM山口情報芸術センター、ICCなどでの展示や、STARTS PRIZE 2022 Honorable Mention、第23回文化庁メディア芸術祭アート部門優秀賞、ACM CHI2017 Best Paper Award、平成26年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞など受賞も多数。

企画・制作
シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
主催
東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京 シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]


プログラムディレクション:田中みゆき(キュレーター、プロデューサー)、野澤幸男(プログラマー)、筧康明(研究者、アーティスト/東京大学大学院教授)
企画協力:DDD Project (Disability Driven Design Project)