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ワークショップ

土井樹「天気をつくる」

2025.12.06(土), 2025.12.14(日)
東京都写真美術館 スタジオ
開催日時
2025年12月6日(土)14:00〜16:00、14日(日)14:00〜17:30
会場
東京都写真美術館 スタジオ
定員
ワークショップ 各回20名(事前申込、先着順)、トーク(12月14日のみ)40名
参加費
無料
事前申込
要、先着順
情報保障支援
文字情報支援(UDトーク)やサポートを希望される方は、11月28日(金)までに申込フォームにご記入ください。

デザイン:加瀬透 原画制作協力:宇呂映作 音・動画制作:土井樹

2025年度アーティスト・フェロー土井樹による、「微気象(micro climate)」について知り、自らの手でそれを測るセンサーをつくるワークショップを開催します。
データを通じて、自分のまわりの「天気」をつくり、感じ、共有することを通じて、プロジェクト「Weather」へ参加してみませんか?
12月14日(日)開催分は、アーティスト・船川翔司氏も招いたトークも実施。

データを通じて、自分のまわりの「天気」をつくり、感じ、共有してみませんか。

2025年度アーティスト・フェローである土井樹は、「微気象(micro climate)」に焦点を当てたプロジェクト「Weather」を進行中です。「Weather」は、従来の気象庁などによる広域データでは捉えられない、風の流れ、気温、照度など、微細な環境変化を市民自らが観測し、データと観測行為そのものをコモンズとして共有しながら、集められた情報を音・光・触覚といった言語以前の別の知覚体験へと写像/変換する実践です。

本ワークショップでは、わたしたちを絶えず包み込んでいる「微気象(micro climate)」を観測するオリジナルのセンサーキットを参加者それぞれが組み立て、自らの手で「小さな気象観測所」を完成させます。また、それを実際に動かしながら、温度・湿度・風などのデータを観測し、その特徴を実験的に探ります。そして、参加者の皆さんはセンサーを実際に自宅に持ち帰り、稼働させ、自身の「天気」を共有することでこのプロジェクトメンバーの一員となってください。

持ち物はセンサーを持ち帰るための少し大きめのトートバッグ。そして、ご自宅や職場などにセンサーが設置できるバルコニー、ベランダ、庭などがあること(センサーのサイズは20cm x 20cm x 40cmほど、重さは2kg)、Wi-Fi環境があることを参加の条件とします。

また、12月14日(日)はワークショップ終了後、アーティスト・船川翔司氏をスコットランドからオンラインで迎え、「天気」をめぐる思考と表現について語り合います。船川氏は、光や音、気象などの現象や情報を通して、人と環境の関係や知覚のあり方を探る作品を制作してきました。本トークでは、観測と制作を通して、「天気」をめぐる感覚と思考のあり方を探ります。風や光といった移ろう現象のなかで、私たちは何を感じ、どのようにそれを言葉やかたちへと結び直すのか。既知の感覚や認識の枠をゆるめながら、「天気をつくる」とはどういう営みなのかをめぐって語り合います。※トークのみの参加も可能

データを通じて、自分のまわりの「天気」をつくり、感じ、共有する試みに、ぜひご参加ください。

開催概要

土井樹「天気をつくる」
日時:2025年12月6日(土)14:00〜16:00|ワークショップのみ
   2025年12月14日(日)14:00〜17:30|ワークショップ+トーク ※トークのみの参加も可能(16:00〜)
会場:東京都写真美術館 スタジオ(東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内)

定員:ワークショップ 各回20名、トーク(12月14日のみ)40名(共に事前申込制、先着順)
対象:[ワークショップ]ご自宅にWi-Fi環境がある方、センサーをご自宅のベランダや庭などの外に置ける方|[トーク]どなたでも
参加費:無料
申込方法:応募フォームよりお申し込みください。

ワークショップの流れ

1. 気象の基礎を学ぶ
土井によるレクチャー。「天気」「気象」「気候」の違いや、昔ながらの観天望気の知恵、そして現代の気象センサーが大気の動きをどのように数値化しているかなど、気象の基礎を紹介します。

2. 「小さな気象観測所」をつくる
センサーキットを参加者それぞれが組み立て、自らの手で「小さな気象観測所」を完成させます。組み立てはシンプルなものなので電子工作の知識は必要ありません。実際に動かしながら、温度・湿度・風などのデータを観測し、その特徴を実験的に探ります。

3. 「天気」をつくり、共有する
完成したセンサーを自宅等に設置し、日々変化する「微気象(micro climate)」を観測します。集められたデータはオンラインで共有され、参加者それぞれの小さな天気がゆるやかにつながります。自分の暮らす環境を観測し、感じ取り、その変化を他の人と分かち合うことを通して、天気を作ることを考えます。
(※センサー設置場所の郵便番号等情報をWS当日ご提出いただきます。一般には公開されません。)

センサーイメージ

アクセス

東京都写真美術館(東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内)

JR恵比寿駅東口より徒歩約7分
東京メトロ日比谷線恵比寿駅より徒歩約10分


CCBT「アート・インキュベーション・プログラム」とは

CCBTのコアプログラムのひとつである「アート・インキュベーション」は、クリエイターに新たな創作活動の機会を提供し、そのプロセスを市民(シビック)に開放することで、都市をより良く変える表現・探求・アクションの創造を目指すプログラムです。公募・選考によって選ばれる5組のクリエイターは、「CCBTアーティスト・フェロー」として、企画の具体化と発表、創作過程の公開やワークショップ、トークイベント等を実施し、CCBTのパートナーとして活動します。

土井樹

「Weather」

土井樹Doi Itsuki

音楽家、複雑系研究者、Alternative Machine Inc. シニアリサーチャー

社会性生物の群れの同期現象などをテーマに研究を行うとともに、 人工システムを含む「他者」が持つ固有の経験や感じ方を、その存在自身の立場から理解するための手段をテーマとして作品制作を行っている。主な展覧会に「ALTERNATIVE MACHINE」(2021年、WHITEHOUSE) 、「海の見方を忘れた」(2022年、Jinnan House)、「MONAURALS」(2023年、WHITEHOUSE)、「Harsh Listening」(2025年、LEESAYA)。主な音楽作品に『Peeling Blue』(CD、2017年)。

https://cotofu.com/
撮影:中村寛史

船川翔司Funakawa Shoji

アーティスト

1987年鹿児島県生まれ。特定の環境や状況から得る経験に基づき、感得する主体を拡張する個別具体的な事象について、気象のさまざまな現象や情報、ファウンド・オブジェや光や音などとテクノロジーを活用し、多様なメディアを扱い、作品制作を行う。主な展覧会に「益田風(イチイの木の少し上方では別なる時の風が流れている)」(2024年、南飛騨アートディスカバリー、岐阜)、「AWHOB ある天気と此性の観察局」(2024年、北アルプス国際芸術祭、長野)、「Kyoto Inter Change 船川翔司 個展 」(2024年、Kyoto Inter Change、京都)、「吹けば風」(2023年、豊田市美術館、愛知)、「Hey, _」個展(2022年、KAVC、神戸)。

https://www.instagram.com/a_weather_z/
企画・制作
土井樹
主催
シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT](公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京 )