2025年度 CCBTアーティスト・フェロー 藤嶋咲子によるプロジェクト「コエノクエスト — 都市に残されたセーブデータ」の第一弾となるワークショップを開催。
対話型スゴロクゲームで遊びながら、自分の声を見つけてみませんか。
2025年度 CCBTアーティスト・フェローである藤嶋咲子によるプロジェクト「コエノクエスト — 都市に残されたセーブデータ」における関連イベントとして、対話型スゴロクゲーム「SAVE 0 : マインドクエスト」を用いたワークショップを開催します。
「コエノクエスト — 都市に残されたセーブデータ」は、都市のノイズにかき消されがちな声の中から、人々が自分の声を見つけ出し、共有し、響かせるための実験的なプロジェクトです。
メインとなるゲームインスタレーションを核に、ボードゲームや街中に点在するセーブポイントが連動し、日常に沈む違和感や小さなつぶやきがかたちを得ていきます。
その第一弾として行う「SAVE 0 : マインドクエスト」は、初めて出会う4人でスゴロク盤を囲み、都市の日常に基づいたテーマについて語り合うワークショップです。
マス目には、見過ごされがちな感覚や経験を呼び起こす問いが隠されています。
サイコロを振って止まったテーマについて、思いついたことやちょっとした体験を、その場のメンバーと気軽に話します。
ファシリテーターには藤嶋咲子に加え、研究者でボードゲームクリエイターの大空理人を迎えます。
ほかの参加者の視点や言葉は、思わぬ発見の宝箱。
自分でも気づかなかった価値観や、眠っていた感覚がひょっこり顔を出すかもしれません。
なお、このワークショップでは、参加者が特定されるような記録(顔や発言の記録映像・写真の撮影など)は行いません。
安心してご参加ください。
※ 画像は開発中の様子です。
アーティスト・メッセージ
このワークショップは、都市で冒険をする人々へ向けて用意された「隠されたセーブポイント」であり、普段の冒険とは異なるもうひとつのクエスト(冒険・探索)です。
ここでは、普段は出会えない自分を探究する特別な時間が流れます。開かれた会話は、心を解きほぐす休息のようでもあり、心の深部をめぐる小さな冒険でもあります。語りを終えたら、またそれぞれの旅路へ──この場限りのひとときです。
ゲームのかたちを借りた“内面世界”の探検である「SAVE 0 : マインドクエスト」。そこで生まれた気づきは、後に展開される作品群にも静かに影響していきます。
“セーブ”されずにこぼれ落ちていくはずだった声と、日常の都市では見つけられない自分。
一緒にサイを振って、探してみませんか。
藤嶋咲子
CCBT「アート・インキュベーション・プログラム」とは
CCBTのコアプログラムのひとつである「アート・インキュベーション」は、クリエイターに新たな創作活動の機会を提供し、そのプロセスを市民(シビック)に開放することで、都市をより良く変える表現・探求・アクションの創造を目指すプログラムです。公募・選考によって選ばれる5組のクリエイターは、「CCBTアーティスト・フェロー」として、企画の具体化と発表、創作過程の公開やワークショップ、トークイベント等を実施し、CCBTのパートナーとして活動します。