展覧会「Algorithmic Couture Alliance ー デジタルとファッションをめぐる対話」のオープニングを記念し、SUPER DOMMUNEにてトークを開催!
ファッション研究者やメディア研究者、建築家等の多彩なゲストが集い、リアルとバーチャルに広がる「デジタルファッション」と、その批評のあり方を考えていきます。
2023年度のCCBTアーティスト・フェローであるSynfluxは、仮想空間のみならず物理的な体験や製造と交錯する「デジタルファッション」の多様性をリサーチし、その最終成果となる展覧会「Algorithmic Couture Alliance」を3月15日(金)より開催します。本展のオープニングを記念し、ファッション研究者やメディア研究者、建築家等の多彩なゲストを迎えたトークイベントを、SUPER DOMMUNEにて公開!
加速度的なテクノロジーやデジタルメディアの発展により、ファッション産業における生産と消費、情報流通のあり方が変化し、それに応じてファッションデザインに求められる価値や倫理、職能も大きく変容しています。「ファッション」の定義そのものが問われる現在に、ファッションは、どのような批評的な言説を立ち上げることができるでしょうか?
本トークでは、第1部にて、ファッション研究者の蘆田裕史氏と井上雅人氏の対談から、ファッションを批評すること、そして、批評的な実践の(不)可能性について議論します。続く第2部では、メディア研究者の飯田豊氏と建築家の津川恵理氏により、バーチャルリアリティや拡張現実がもたらすメディアや都市、身体への影響をテーマに、これからの「デジタルファッション」について考えていきます。
これらを通し、CCBTで開催の展覧会「Algorithmic Couture Alliance」、そしてここで提起されるリアルとバーチャルに広がる「デジタルファッション」に対し、新たな批評的言説を立ち上げることを試みます。
タイムテーブル
18:00-18:30 | 【オープニング】 展覧会「Algorithmic Couture Alliance ── デジタルとファッションをめぐる対話」とは 川崎和也(スペキュラティヴ・ファッションデザイナー/Synflux株式会社 代表取締役 CEO) 宇川直宏(“現在”美術家、DOMMUNE主宰) |
18:30-20:30 | SESSION 1「今、ファッション批評は可能か? ── 歴史からみるデジタルテクノロジー」 蘆田裕史(京都精華大学デザイン学部准教授)× 井上雅人(武庫川女子大学生活環境学部准教授) 【キーワード】批評、メディア、消費、ファッションスタディーズ、デザイン史 |
20:30-22:30 | ESSION 2「デジタルファッションの公共性 ── 都市、身体、バーチャルリアリティ」 飯田豊(立命館大学産業社会学部教授)× 津川恵理(建築家/ALTEMY代表) 【キーワード】バーチャルリアリティ、デジタルメディア、都市、身体 |
開催概要
展覧会「Algorithmic Couture Alliance ── デジタルとファッションをめぐる対話」オープニングイベント
SUPER DOMMUNE「Algorithmic Couture Alliance ── デジタルとファッションをめぐる対話」
日時:2024年3月15日(金)18:00〜22:30
出演:
川崎和也(スペキュラティヴ・ファッションデザイナー/Synflux株式会社 代表取締役 CEO)
宇川直宏(“現在”美術家、DOMMUNE主宰)
蘆田裕史(京都精華大学デザイン学部准教授)
井上雅人(武庫川女子大学生活環境学部准教授)
飯田豊(立命館大学産業社会学部教授)
津川恵理(建築家 / ALTEMY代表)
会場:SUPER DOMMUNE ※スタジオ観覧も可能です(50名限定、先着順、入場無料)
ゲスト
蘆田裕史
京都精華大学デザイン学部准教授
1978年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程単位取得退学。京都服飾文化研究財団アソシエイト・キュレーターなどを経て、現在、京都精華大学デザイン学部准教授。専門はファッション論。著書に『言葉と衣服』(アダチプレス、2021年)、クリティカル・ワード ファッションスタディーズ』(共編著、フィルムアート社)など。訳書にアニェス・ロカモラ&アネケ・スメリク編『ファッションと哲学』(監訳、フィルムアート社、2018年)などがある。ファッションの批評誌『vanitas』(アダチプレス)編集委員、本と服の店「コトバトフク」の運営メンバーも務める。
ゲスト
井上雅人
武庫川女子大学生活環境学部准教授
東京大学文学部および文化服装学院卒業。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程満期退学。服と本のセレクトショップ「コトバトフク」運営スタッフ。専攻はデザイン史、ファッション史、物質生活史。著書に『洋服と日本人ーー国民服というモード』(廣済堂出版、2001年)、『洋裁文化と日本のファッション』(青弓社、2017年)、『ファッションの哲学』(ミネルヴァ書房、2019年)など。
ゲスト
飯田豊
立命館大学産業社会学部教授
1979年、広島県福山市生まれ。東京大学工学部機械情報工学科卒業、東京大学大学院学際情報学府博士課程単位取得退学。専門はメディア論、メディア技術史、文化社会学。著書に『テレビが見世物だったころ ―初期テレビジョンの考古学』(青弓社、2016年)、『メディア論の地層 ー1970大阪万博から2020東京五輪まで』(勁草書房、2020年)、共著に『新版 メディア論』(放送大学教育振興会、2022年)、『ビデオのメディア論』(青弓社、2022年)、編著に『メディア技術史 ―デジタル社会の系譜と行方[改訂版]』(北樹出版、2017年)などがある。現在、放送倫理・番組向上機構[BPO]青少年委員会の委員を務めている。
ゲスト
津川恵理
建築家/ALTEMY代表
2015年早稲田大学院修了。2015-2018年組織設計事務所勤務。2018-2019年文化庁新進芸術家海外研修員としてDiller Scofidio+Renfro (NY)勤務。 2019年神戸市主催神戸三宮駅駅前広場コンペ最優秀賞受賞を機に帰国し、ALTEMY代表として独立。 東京理科大学、早稲田大学、東京電機大学院、日本女子大学非常勤講師。 ポーラ美術館「Spectra-pass」(2021) 神戸市阪急神戸三宮駅前「サンキタ広場」(2021) 山口情報芸術センターYCAM「Incomplete Niwa Archives」展示制作(2021) まちの保育園 南青山(2024)などに従事。 国土交通省都市景観大賞特別賞、土木学会デザイン賞優秀賞、東京藝術大学エメラルド賞、日本空間デザイン賞、他受賞。
2023年度CCBTアーティスト・フェロー活動
Synflux
WORTH: Digital Fashion Platform
持続可能なファッションの未来のために、デジタルファッションの再定義に挑戦するプロジェクト。歴史的文脈や領域横断的な潮流とSynfluxの活動を展覧会で公開するリサーチのほか、多分野のプレイヤー/有識者の知見を共有するトークを開催。さらに、ウェブサイトにてアーカイブスを構築。これらのプラットフォームの醸成により、仮想空間のみならず物理的な体験や製造と交錯するデジタルファッションの多様性を開示する。Synfluxの独自技術「Algorithmic Couture」や「WORTH」の価値観をコミュニティへと発展させ、再生/生成が導く未来のファッションの可能性を広く提示する。
CCBT「アート・インキュベーション・プログラム」とは
CCBTのコアプログラムのひとつである「アート・インキュベーション」は、クリエイターに新たな創作活動の機会を提供し、そのプロセスを市民(シビック)に開放することで、都市をより良く変える表現・探求・アクションの創造を目指すプログラムです。公募・選考によって選ばれる5組のクリエイターは、「CCBTアーティスト・フェロー」として、企画の具体化と発表、創作過程の公開やワークショップ、トークイベント等を実施し、CCBTのパートナーとして活動します。
詳細ページ:CCBT「アート・インキュベーション・プログラム」