データで捉え、表現することを通じ、マルチスピーシーズの視点から生態系を再認識する。CCBTにおいて2024年10月に開催する「未来提案型キャンプ」に関連し、国内外のアーティスト、研究者を招き、アート、デザイン、行動学、生命の歴史物語の4つのテーマから、基調講演を開催!
第2回〜第4回目では、都市生態系、動物の「群れ」、生命誌の研究の第一人者を迎え、私たち人類を含む「生態系」を再認識するための多様な視座を紹介します。
シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]では、生態系のデータを取得・解析する技術と、それらをデータビジュアライゼーションやアート表現として構想する「Future Ideations Camp Vol.4|生態系をデータとしてとらえる/表現する」を2024年10月に開催します。これに関連し、アート、デザイン、行動学、生命の歴史物語の4つのテーマから、全4回の基調講演を開催します。
第2回目は、ヒトと他種とが共存する新たな都市生態系を提案するアーティスト・エリザベス・エナフ氏、第3回目には、数理モデルによる動物の「群れ」の動態を研究し、イグ・ノーベル賞受賞者でもある村上久氏が登壇。さらに、第4回目には、生命科学により38億年の生物の壮大な歴史物語を読み取る「生命誌」を構想し、新しい生命観を見出してきた研究者・中村桂子氏が登壇します。
人間の行為による生態系への負の影響が課題となる現在、私たちの生活を含む生態系全体を捉える方法と、それら全体を豊かにするための新たな指針を、国内外のアーティスト、研究者の実践から学ぶ機会です。
【基調講演02】
エリザベス・エナフ「多種が共存する都市と微生物による指標:科学的で創造的な実践から」
日時:2024年10月12日(土)19:30~21:00
登壇:エリザベス・エナフ(計算生物学者、アーティスト)
申込不要/日英同時通訳付
本講演にあたって エリザベス・エナフ(計算生物学者、アーティスト):
ヒトが作り出した都市には特有の微生物生態系が存在します。DNA 解析により、このような目には見えない生命のデータが可視化できるようになってきました。都市における建築素材と微生物生態系の関係を調べた自身の実践などから、ヒトと他種とが共存する都市生態系についてお話しします。
【基調講演03】
村上久「群れの科学:バラバラな足並みと動きの読み合い」
日時:2024年10月13日(日)18:30~20:00
登壇:村上久(研究者/博士(理学))
申込不要
本講演にあたって 村上久(研究者/博士(理学)):
鳥や魚の群れ、また人の歩行者の流れなどは、リーダーや司令塔がいなくても、全体として一個の生き物のように秩序だった振る舞いを見せます。こうした群れはどのようなメカニズムで形成されるのか、「バラバラな足並み」や「動きを読み合う」をキーワードにお話しします。
【基調講演04】
中村桂子「38億年の生命の歴史物語に学ぶー生命誌」
日時:2024年10月15日(火)19:00~20:30
登壇:中村桂子(理学博士/JT生命誌研究館名誉館長)
申込不要
本講演にあたって 中村桂子(理学博士/JT生命誌研究館名誉館長):
人間は生きものであり自然の一部という事実を踏まえて生態系の一員としての生き方を考えます。自然離れをし、一律の進歩を求める現代文明の行き詰まりを、近年明らかにされた「生きもの本来の生き方」への転換で明るく乗り越えたいと願っています。
Future Ideations Camp Vol.4 基調講演01|オロン・カッツ「変わりゆく生命の概念」
日時:2024年9月21日(土)17:00~18:30
登壇:オロン・カッツ(アーティスト/SymbioticA共同創設者)
申込不要/日英同時通訳付
Future Ideations Camp Vol.4
「生態系をデータとしてとらえる/表現する」成果展示
会期:10 月 17 日(木)~ 10 月 20 日(日)13:00~19:00