リニューアルを機に「音(サウンド)」を探求するプロジェクト「Sound Atlas(サウンド・アトラス)」を始動。第一弾となる本企画は、人間の耳には聞こえない超低周波音(インフラサウンド)に着想を得ており、響き・漏れ・伝わっていく「音」の本質を、ライブ、パフォーマンス、DJ、インスタレーション、トークなど、領域を越えたコラボレーションと重なり合いから探求。場と空間をひらき、「音」の可能性をひらきます。
※全ラインナップ・プログラム構成・タイムテーブル等詳細は後日公開
ー静寂に舞うオーロラは、壮大な音を奏でているらしい。
目に見えずとも確かに存在し、人々が共に有している(せざるを得ない)「コモンズ」に、風や香り、そして「音」がある。
発せられた瞬間それは前後・上下の区別なく広がり、境界を越えて漏れ出ていく。人はそれをコントロールしようと試みるが、そもそも人間の耳では捉えることすらできない「音」が、いまも爆音で鳴っているかもしれない。
音楽イベントにおいて、しばしば、こうした「音」の性質は脇に置かれ、空間は区切られ、閉じられてしまう。
しかし、本イベントでは、その本来の性質に立ち戻り、場と空間をひらくことで「音」をむしろひらく。
トーク、パフォーマンス、DJ、ライブなど、さまざまな方法を通じて、さまざまな人々とともにそれを試みる。
「音」への想像力に揺さぶりをかけ、「音」の地平を広げるために。
彼方で起こっている出来事は、今日、あなたに影響している。
CCBTの移転・リニューアルオープンを記念して、CCBT初の音楽イベントを開催します。2022年のCCBT開設以降、アートとテクノロジーの発想法や手法を参照・活用するCCBTにおける表現の中核には、いつも「音(サウンド)」が存在していました。一方で、「音」に関する本格的な実験や制作に取り組むには、環境的・条件的課題が数多くありました。
課題のすべてが解決されたわけではありませんが、リニューアルを機に、これらの制限を逆手に取り、従来の枠に収まらない、しかし「音」そのものの本質を捉え直すプロジェクト「Sound Atlas(サウンド・アトラス)」を始動します。そして、第一弾のイベントとして「Sound Atlas #1『極地からの音』」を音楽家・小松千倫との共同キュレーションにより開催します。
企画にあたっては、人間の耳には聞こえない超低周波音(インフラサウンド)に着想を得ています。インフラサウンドは、地球物理学の分野で長らく基礎研究が続けられてきた経緯を持ち、大規模な物理現象によって発生するため、地球環境変動を監視するための重要なツールとして将来的に防災のための情報を得る手段に活用できると考えられています。例えば、氷河の崩落等による巨大な圧力変化から南極においてもインフラサウンドが発生したり、大気中を遠方まで伝わるその性質から、8,000km離れたトンガの火山噴火音が日本でも観測されたりします。つまり、わたしたち人間が知覚できない「極地からの音」が、都市を超え、国を超えて、今も環境の中で莫大に鳴り響いているはずであるということです。
目に見えない遠い場所、耳で聞こえない音について、自らの知覚を超えて想像すること。
その想像力を起点に、本イベントでは、響き・漏れ・伝わっていく音の本質を、ライブ、パフォーマンス、インスタレーション、トークなど、領域を越えたコラボレーションと重なり合いから探求し、「音」の可能性をひらきます。ぜひ、お集まりください。
共同キュレーション
小松千倫(音楽家、美術家、DJ)
出演・参加アーティスト
荒木優光(アーティスト、音楽家、サウンドデザイナー)、GRAYCODE, jiiiiin(アーティスト)、土井樹(音楽家、複雑系研究者、Alternative Machine Inc. シニアリサーチャー)、西川泰弘(大阪教育大学 特任講師)、丹羽隆介 (Prius Missile)(音楽家・アーティスト)、Phew (ミュージシャン)ほか
開催概要
Sound Atlas #1 「極地からの音」
日時:2025年12月13日(土)16:00〜22:00(受付開始・開場:15:30)
会場:スパイラルホール(東京都港区南青山5-6-23 スパイラル3F)
チケット料金:1,500円(事前予約制 ※先着順)
予約方法:予約フォーム(Peatix)よりお申し込みください。
受付期間:2025年11月13日(木)14:00〜 ※上限に達し次第受付終了
※全ラインナップ・プログラム構成・タイムテーブル等詳細は後日公開
留意事項
・原則、チケット購入後のキャンセル・払い戻し対応は受け付けておりません。
・本イベントは22:00までの開催です。16歳未満の方は21時以降、保護者同伴でのご入場をお願いいたします。また、18歳未満の方は保護者の同意のうえでお申し込みください。
・ご参加にあたって特別なサポートを希望される方は申込時にお知らせください。
・公演中、写真・映像の撮影が予定されており、来場者が映り込むことが予測されます。本公演で撮影する写真・映像の使用範囲は主催者による記録及び広報活動のほか、出演・参加アーティストおよび取材団体などの公式インターネット媒体、SNS、及び、外部メディア(新聞、テレビ、雑誌等)が含まれます。
アクセス
スパイラルホール(東京都港区南青山5-6-23 スパイラル3F)
東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線「表参道駅」B1出口よりすぐ、B3出口より渋谷方面へ1分
クレジット
共同キュレーション:小松千倫
パフォーミングセノグラフ:荒木優光
テクニカルディレクション:村川龍司(arsaffix)
舞台監督:大田和司
音響:溝口紘美
照明:高田政義(株式会社 流)
制作:林慶一、原泉(CCBT)、稲田駿平(CCBT)、岩中可南子
テクニカル:伊藤隆之(CCBT)
企画・立案:島田芽生(CCBT)
Sound Atlas(サウンド・アトラス)とは
「音(サウンド)」の座標を問い直すCCBTオリジナル・プロジェクト。目に見えない音の世界を多次元的に捉え、再構成することで、新たな「音の地図」を描くことを目指します。表現における音の可能性を広げると同時に、音を起点として多様な人々をつなぎ、次世代の音のあり方を共に探求します。










