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連続Meetup

国際シンポジウム「アート&テクノロジーの相対化に向けて」Directed by Fujihata Masaki

2024.12.01(日), 2025.01.19(日)
シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
開催日時
第1回「アート&テクノロジーから宇宙技芸へ」
日時:2024年12月1日(日)15:30〜19:00
第2回「アート&テクノロジーの地政学、次世代への視点」
日時:2025年1月19日(日)14:00〜17:30
会場
シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
定員
100名(予定)
参加費
無料
事前申込
必要
申込受付期間
定員に達し次第締切

「宇宙技芸」を提唱する哲学者ユク・ホイ、メディアアーティストの藤幡正樹など世界4都市から哲学者、キュレーター、アーティストが集う全2回のシンポジウムを開催。
デジタルテクノロジーによる変革の時代に、芸術と技術が社会において果たすべき役割とは? 哲学的な視点とキュレーションから、アート&テクノロジーの新たなコンテクストを導く。

12月1日開催、第1回「アート&テクノロジーから宇宙技芸へ」の会場観覧の申し込みは定員に達したため締切いたしました。当日はYouTubeでのライブ配信にて観覧いただけますと幸いです!(11/29)

芸術と技術、西と東の相対化は可能か?
メディアアートのパイオニアである藤幡正樹氏と協働し、アート&テクノロジーについて歴史と地域、表現とメディアとの関連から考える全2回のシンポジウム

シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]は、メディアアートのパイオニアである藤幡正樹氏と協働し、海外からキュレーター、哲学者、プロデューサーを招聘し、アート&テクノロジーについて、歴史と地域、表現とメディアとの関連から考える全2回のシンポジウムを開催します。
本シンポジウムは、2024年5月よりスタートした連続ミートアップ「アート&テクノロジーへの問い」の最終章となるものです。ここでは、藤幡正樹氏を中心に、毎回異なるテーマ(人間と道具、絵画史と鑑賞空間、コンセプトと表現、生命と機械等)を通して、芸術と技術、西洋と東洋といった問題について、参加者とともに考えてきました。
今回のシンポジウムでは、海外からの具体的な事例を紹介するとともに、哲学的な視点を共有し、西と東、芸術と技術のこれからのあり方について議論していきます。

○「アート&テクノロジーの相対化に向けて」Directed by Fujihata Masaki 【全2回】

参加無料/要事前申込 ※定員に達し次第申込締切
申込方法:申込フォームより必要事項を記載のうえお申し込みください。
※日英同時通訳付

※本プログラムは当日ライブ配信いたします。CCBT公式YouTubeチャンネルよりご視聴ください。(配信視聴の申し込みは不要です)

※本シリーズは、CCBTにおいて国内外の研究者等をパートナーとし、シビック・クリエイティブの実現に資するための研究、開発とその公開を推進する「リサーチ・パートナー・プログラム」の一環として実施しています。

第2回 「アート&テクノロジーの地政学、次世代への視点」

日時:2025年1月19日(日)14:00〜17:30
登壇者:リシャルトゥ・W・クルシュティンスキー(キュレーター)、斯波雅子(非営利団体BEAF共同創設者兼ED)、藤幡正樹(メディアアーティスト)

モデレーター:西村真里子(プロデューサー/株式会社HEART CATCH代表取締役)

写真を中心とする技術進化が、結果的にモダンアートを創出したにもかかわらず、現代の美術は技術への言及を退け、コンセプトの開発を重視してきました。現代は、写真発明以上のインパクトを持ったデジタル技術による変革の時代です。その中でデジタル技術を中心課題とするメディアアートは、未来に向けたアートの領野を拡充する最重要分野であると思われます。しかし、ここでは地政学的な時間差や歴史的な技術概念の違いから、作品に対する評価軸の揺らぎが続いています。
第2回目では、欧州や日米を往来する実践者の活動から、各地域におけるアートとメディアテクノロジーの関係をめぐる歴史的変遷を外観し、キュレーションの可能性について議論していきます。

14:00-14:30 はじめに
14:30-15:10
[発表1]リシャルトゥ・W・クルシュティンスキー「アートにおける「技術」とは何か? キュレーションを通して考える。」
15:10-15:30 コメンタリー
15:50-16:30
[発表2]斯波雅子「次世代のアートの実践とそのサポートーBEAFの取り組みから」
16:30-16:50 コメンタリー
16:50-17:30 [ディスカッション/Q&A]

【終了】第1回 「アート&テクノロジーから宇宙技芸へ」

日時:2024年12月1日(日)15:30〜19:00
登壇者:ユク・ホイ(哲学者)、ジョンソン・チャン(キュレーター)、藤幡正樹(メディアアーティスト)
モデレーター:原島大輔(思想家)

これまでは個々の国々が、その近代化のために西洋化を迫られるという状態が続いていましたが、近年は非西洋社会における独自の近代化への模索が起こりつつあるようです。今回は、その中で新たなコンテクストを作り出す実践者をゲストに迎えます。ユク・ホイ氏は、「アジアに哲学はあるのか?」という問いに立ち向かい、そこから思考の土着性に注目するとともに技術の哲学の立場から、技術概念の多様化をめざし「宇宙技芸」を提唱する哲学者です。一方、ジョンソン・チャン氏は、国際的美術のプラットフォームへの適合とは異なる方法において、中国の美術の形成を実践し、牽引するキュレーター、教育者です。
今こそ、私たちは、あらためて「アジアにアートはあるのか?」という問いを立てる時期に来ているように思われます。その時、技術多様性=宇宙技芸にとって、アートが果たすべき役割は果しなく重要であることに気づくでしょう。

15:30-16:00 はじめに
16:00-16:40
[発表1]ユク・ホイ「アートとメディア」
16:40-17:00 コメンタリー
17:20-18:00
[発表2]ジョンソン・チャン「アートとそれを可能にする文脈」
18:00-18:20 コメンタリー
18:20-19:00 [ディスカッション/Q&A]

―これまでの開催― 連続Meetup「アート&テクノロジーへの問い」

2024年5月より藤幡正樹氏とCCBTが協働して開催してきた連続Meetup「アート&テクノロジーへの問い」。ここでは、鑑賞者、アーティスト、学者など、新たな創造的視点を探求する幅広い層を対象に、アートとテクノロジーの交差点から未来の社会を構築するための学びの場を提供してきました。科学・芸術・哲学・技術と、その関係性を読み解く各レクチャーには、毎回100名以上の参加者を迎え、藤幡正樹氏とともに討議をしてきました。

村松正博

藤幡正樹Fujihata Masaki

メディアアーティスト

日本のメディア・アートのパイオニア。80年代は「Mandala 1983」などのコンピュータ・グラフィックス作品、その後「Geometric Love」等の彫刻作品を経て、90年代は「Beyond Pages」などのインタラクティブ・アート作品を制作。同時期の1996年にネットワークをテーマにした作品「Global Interior project」で、アルス・エレクトロニカ・ゴールデンニカ受賞。2000年に入って、「Morel’s Panorama」「無分別の鏡」「Ruska’s Room」「Eternity of Visions」等のイメージと仮想空間の問題を扱ったインスタレーション作品を展開するが、同時に、より公共性の高いプロジェクト方の仕事をはじめる。2001年に始まった、GPSを使ったフィールドワーク・シリーズは、「Field-work@Hayama」から、「Field-work@Alsace」、そして2012年の「Voices of Aliveness」まで展開する。2018年には香港で、また2022年にはロスアンゼルスで、歴史をテーマとした大型のARのパブリック・アート・プロジェクト「BeHere / 1942」を実現。ここ数年は、「Brave New Commons」「My First Digital Data」と、NFTを扱ったプロジェクトを展開している。

http://www.fujihata.jp/

リシャルトゥ・W・クルシュティンスキーRyszard W. Kluszczyński

キュレーター

博士(アート・メディア論)、メディアアート研究者、作家。ポーランドのウッチ大学ニューメディア&デジタル文化学科教授、同大学アート&サイエンス研究所所長。メディアアートやサイバーカルチャー、アート、科学、テクノロジーと政治の相互関係を研究。2011年よりグダニスクのワジニャ現代アートセンター「アート&サイエンス・ミーティングプログラム」アートディレクターを務める。巡回展「United States of Europe」(2011~2013)の共同キュレーター、国際現代アート展「第2回メディエーションズ・ビエンナーレ」(2010、ポズナン)のキュレーターおよびウジャズドフスキ城現代アートセンター(ワルシャワ)の映像&マルチメディアアート部門のチーフ・キュレーター(1990~2001)を歴任。

Dave Krugman

斯波雅子Shiba Masako

非営利団体BEAF共同創設者兼ED

ニューヨークを拠点に、アジア文化系団体のマネジメントやアート&テクノロジー分野で活動。アジアン・カルチュラル・カウンシル日本財団の初代事務局長を務めた後、2024年にブルックリン実験アート財団(BEAF)を共同設立し、日米の文化交流と研究を支援している。また、ブロックチェーンアート会社ONBDを共同創設し、宇宙事業スタートアップSpacetainment社のアート事業統括として、ISS外壁での史上初の作品展示を実現し、その作品を大阪関西国際芸術祭で公開した。NFT専門家としてWebXやNFT NYCに登壇し、村上隆個展のカタログに寄稿するなど、アートとテクノロジーを融合した活動を展開している。

https://www.beaf.art/home

西村真里子Nishimura Mariko

プロデューサー/株式会社HEART CATCH代表取締役

日本IBM ITエンジニアとしてキャリアをスタート。アドビ、バスキュールを経て2014年株式会社HEART CATCH共同創業。2020年米国ロサンゼルスにHEART CATCH LA共同創業。テクノロジー&クリエイティブのキャリアを活かし、企業や自治体の新規事業案件の企画に多く携わる。日米のスタートアップに投資しグロース支援、オペレーション支援を実施(J-Startupサポーター)。内閣府日本オープンイノベーション大賞専門委員会委員。Art Thinking Collective(仏パリ / ビジネススクール ESCP)インストラクター。Forbes Japanオフィシャルコラムニスト。武蔵野美術大学 客員教授。浜松市フェロー。静岡県フェロー。

http://heartcatch.me/

ユク・ホイYuk Hui

哲学者

エラスムス・ロッテルダム大学教授として、同大学の「Human Conditions(人間の条件)」研究プログラムを担当。著書である『On the Existence of Digital Objects』(2016)、『中国における技術への問い―宇宙技芸試論』(株式会社ゲンロン、2016)、『再帰性と偶然性』(青土社、2019)、『芸術と宇宙技芸』(春秋社、2021)、『Post-Europe』(2024)、『機械と主権』(春秋社、2024)などは十数か国語に翻訳されている。「哲学と技術のリサーチネットワーク(Research Network for Philosophy and Technology)」主宰、バーグルエン哲学・文化賞審査員。

https://digitalmilieu.net/

ジョンソン・チャンJohnson Chang

キュレーター

ジョンソン・チャン(チャン・ツォンズン/張頌仁)は、香港初の中国現代美術を扱うギャラリーとして1983年にオープンしたハンアート・TZ・ギャラリーの創設者でありオーナーおよびディレクター。中国の現代美術を国際的に押し上げた立役者として知られる。1970年代後半から展示企画を手がけ「The Stars: 10 Years」(1989)や「China’s New Art Post 1989」(1993~97)などの展覧会を実施し、ジャン・シャオガン(張暁剛)、ゾン・ファンジ(曾梵志)、ワン・グァンイ(王広義)、ファン・リジュン(方力鈞)らアーティストの進出を支援した。アジア・アート・アーカイブ(AAA)共同設立者、中国美術学院(杭州)客員教授。

https://www.hanart.com/?lang=en

原島大輔Harashima Daisuke

思想家

基礎情報学/表象文化論。早稲田大学次世代ロボット研究機構研究助手。著書に、Cybernetics for the 21st Century Vol. 1 (共著, Hanart Press, 2023)、『未来社会と「意味」の境界』(共著、勁草書房、2023)、『メディア論の冒険者たち』(共著、東京大学出版会、2023)、『AI時代の「自律性」』(共著、勁草書房、2021)、『基礎情報学のフロンティア』(共著、東京大学出版会、2019)など。論考は『美術手帖』、『思想』、『現代思想』、『ユリイカ』などにも掲載。訳書にユク・ホイ『再帰性と偶然性』(青土社、2022)、ティム・インゴルド『生きていること』(共訳、左右社、2021)。

企画・制作
シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
主催
東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京 シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]