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CCBT Meetup

contact Gonzo×永田和宏トーク「『閉じつつ、開く』システムと境界 ~bintaの深層~」

2023.12.19(火)
シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
 
開催日時
2023年12月19日(火)19:00-21:00
会場
シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
定員
40名
観覧料
無料
事前申込
不要

講師:永田和宏(細胞生物学者、歌人)、登壇:contact Gonzo(パフォーマンスユニット)、津田和俊(研究者)

2023年度 CCBTアーティスト・フェローcontact Gonzoは、CCBTを拠点として新作パフォーマンス作品の制作を進めています。テーマは「人間の皮膚」。制作活動におけるリサーチの一環として、細胞生物学者で歌人の永田和宏氏を講師に迎え、振動や圧力、痛みなど、さまざまな情報の授受を行うインターフェースである「皮膚」をテーマとしたオープンレクチャーを開催します。

本ミートアップでは、contact Gonzoがフェロー活動として取り組むプロジェクトについて紹介するとともに、「人間の皮膚」に存在する「閉じつつ、開く」システム=生命の維持を実現しているテクノロジーの仕組みを学び、探求します。

これまで即興的な身体の接触とそこから生じるアクションを軸に作品制作を行ってきたcontact Gonzoが、今回の新作制作では「人間の皮膚」にフォーカス。身体の境界で起こる接触に起因して、その深層にある細胞レベルでは何が起こっているのでしょうか。この問い〜bintaの深層〜に対する検討を目的として、ミートアップ前半では細胞生物学者で歌人の永田和宏氏を講師に迎え、オープンレクチャー「私の内と外―細胞の膜とヒトの皮膚」を開催します。
永田氏は著書『生命の内と外』(2017年、新潮社)において、細胞の皮膚ともいえる細胞膜は内と外との境界で「閉じつつ、開きながら」必要なものを摂取し、不要なものを拒み排除していると語っています。内と外を隔てる「境界」である皮膚ですが、細胞レベルにおいても細胞膜が同じはたらきを行っており、これによって生命の維持が実現しているのです。この「閉じつつ、開く」のアイデアから、境界の意味を再考します。

ミートアップ後半では、YCAMバイオ・リサーチ 主任研究員である津田和俊氏(研究者)をファシリテーターに迎え、contact Gonzoメンバーと永田氏の対談を行います。学者でありながら表現者(歌人)でもある永田氏との対談を通じて、目に見えない極小の世界と表現を接続し、作品制作におけるアイデアの拡張を試みます。

タイムライン(予定)

19:00-19:15[イントロダクション/プレゼンテーション]
contact Gonzo「my binta, your binta // lol ~ roars from the skinland ~」

19:15-20:15[オープンレクチャー]
「私の内と外―細胞の膜とヒトの皮膚」講師:永田和宏(細胞生物学者、歌人)

20:15-21:00[対談、質疑応答]
登壇:永田和宏、contact Gonzo(パフォーマンスユニット)
モデレーター:津田和俊(研究者)

制作プロセス公開

CCBTアーティスト・フェローcontact Gonzoによる企画「my binta, your binta // lol ~ roars from the skinland ~」の制作プロセスをDiscordにて公開しています。(閲覧にはDiscordへの登録が必要です)

永田 和宏Nagata Kazuhiro

細胞生物学者、歌人

1947年、滋賀県生まれ。1971年、京都大学理学部物理学科卒業。京都大学胸部疾患研究所教授、同再生医科学研究所教授、京都産業大学総合生命学部学部長、教授、京都産業大学タンパク質動態研究所所長を経て、2020年よりJT生命誌研究館館長。日本細胞生物学会会長、アジア太平洋細胞生物学会副会長、国際細胞ストレス学会会長などを歴任。2020年より日本医療開発機構、研究統括を務めている。また、歌人として、1992年から2014年まで「塔」短歌会主宰。朝日新聞等の新聞歌壇選者、「塔」選者のほか、2005年より宮中歌会始詠進歌選者、2022年より宮内庁御用掛を勤めている。

Photo by Lieko Shiga

contact Gonzocontact Gonzo

パフォーマンスユニット

様々な都市空間で即興的なパフォーマンスを繰り広げつつ、映像や写真作品を制作。2007年「吉原治良賞記念アートプロジェクト」に参加以降、現代美術の分野でも注目され、多くの国際展や芸術祭などに参加。現メンバーはNAZE、松見拓也、三ヶ尻敬悟、塚原悠也の4人。パフォーマンス、インスタレーション、マガジンの発行、メルカリでの作品販売、思い付きの発想をそのまま試すパフォーマンスフェス「The Avalanche Festival」の不定期開催など多岐にわたる活動を展開。

https://docs.google.com/spreadsheets/d/19WQPqTo167STul3jNWa3pJFXT33U1hQGYjONwQ5kk8M/edit?usp=sharing

津田和俊Tsuda Kazutoshi

研究者

1981年、岡山県新庄村生まれ。環境や資源、サステイナビリティの問題に関心があり、工学やデザインを軸に領域横断的な取り組みをおこなっている。特に、デジタル・ファブリケーションやパーソナル・バイオテクノロジー、サーキュラーデザイン等の応用に着目し、多様なアーティストやデザイナー、研究者との共同制作やワークショップ開発を進めると同時に、広く社会に共有することを試みている。現在、京都工芸繊維大学 未来デザイン・工学機構 講師、山口情報芸術センター[YCAM]専門委員(YCAMバイオ・リサーチ 主任研究員)。

企画・制作
contact Gonzo
主催
シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]